奮戦記
【04.07.17】日歯連から自民党の国会議員に“ウラ金”が、ざっくざく?
政治資金収支報告書に記載せずに、こっそりと受け取った政治献金は、ぞくに「ウラ金」と言われます。
驚きましたね。それがいま、次々と発覚しているのです。
日本歯科医師連盟(日歯連)から献金を受けた自民党の議員や派閥のうち、資金管理団体や政党支部に入金を記載していなかった議員らが、今年2月の事件発覚後、続々と政治資金収支報告書の訂正を届け出ています。
バレそうだから、訂正しておこうという考えなのでしょうが、これは「うっかりミス」などですまされない問題です。
たとえば、綿貫民輔前衆院議長の政治資金収支報告書に記載されていなかった日歯連からの献金500万円について、綿貫前議長の事務所が献金を受けた事実を認め、報告書を訂正していたそうです。
700万円の献金などを記載していなかった自民党の元農相の藤本孝雄元衆院議員も受領を認めて訂正しました。
日歯連の政治資金収支報告書にあったのに、受け取った側に献金の記載がないことが判明したからです。
日歯連からの献金未記載をめぐっては、このほか1億円の小切手を受け取っていた自民党橋本派(平成研究会)や、加藤紘一衆院議員ら7人が報告書を訂正しているそうです。
訂正してすむ問題ではありません。
これだけ次々と発覚するというのは、ウラ金がそれだけあったということではないでしょうか。
私も、予算委員会で約1億4000万円にのぼるくい違いを指摘しました
今年2月の衆議院予算委員会で、私は、政治資金収支報告書の記載もれについて指摘し、巨額の金が行方不明になっていると指摘しました。
日歯連から都道府県連盟に交付金が出されているのですが、都道府県連盟側が受け取ったと記載されている交付・寄付金とのあいだで、約1億4000万円にのぼるくい違いがあったのです。
日歯連は、2002年に都道府県歯連にたいして、約4億5400万円を交付金として支出(収支報告書)してます。
ところが、各都道府県歯連の報告書では、日歯連からの入金は、約3億1500万円しか記載されていませんでした。
これは、「少なくとも政治資金収支報告書の虚偽記載にあたるのではないか」と指摘し、調査して厳正に対処するようもとめました。
そのとき、法務省の樋渡利秋刑事局長は、「刑事事件としてとりあげるべき事実があれば、適切に対処する」と答えていました。
さらに重大なのは、全国の都道府県の日歯と日歯連、日歯自民党支部を調べると、会長も会計責任者も住所もほとんどが同じになっていることです。
自民党が大衆団体を下請け化し、お金の上でも、組織的にも一体で、ぐるみ選挙をしている実態があります。 ――これこそ、正さなければなりません。