奮戦記
【04.06.08】なぜ、多国籍軍への自衛隊の参加が許されるのか
私たちは、自衛隊の海外派兵は憲法に違反していると考えています。
また、イラク特措法から見ても自衛隊派兵の根拠が崩れていると思います。
したがって、自衛隊はイラクから即時撤退すべきです。
しかし報道によると政府は、イラクに暫定政府が出来た6月30日以降も自衛隊を多国籍軍に参加させて駐留を続けるという「方針を固めた」そうです。
いったい、こんなことが許されるでしょうか。
この多国籍軍は「統合された司令部の下で活動する」のです。
しかも、その司令部の指揮権は米軍が持つのです。
多国籍軍は、「治安維持」という「目的」のため武力行使をおこなうことがあります。
平成2年(2000年)10月26日の中山外務大臣(当時)の答弁で、国連軍に対する関与のあり方について、こうのべています。――「『参加』とは、当該『国連軍』の司令官の指揮下に入り、その一員として行動することを意味」する。
自衛隊が多国籍軍に「参加」するというなら、その「指揮下に入る」ということです。そして「その一員として行動する」ということになります。
人道支援をおこなうから参加できるとも言っています。
しかし、武力行使を任務としてかかげている多国籍軍の指揮下に入るということは、その人道支援も武力行使と一体化することになります。
政府は、これではまずいので「指揮下に入らない」と言い逃れをしています。
しかし「指揮下に入らないで参加する」というなら、それは詭弁です。
政府がやっていることは、自衛隊をいつまでも居座らせる理屈として、世界でも通用しないような勝手な解釈をして、押し切ろうとしているだけです。
これは、憲法違反の上塗り以外の何ものでもありません。
結局、アメリカが撤退するというまで、ずーっと居座る考えなのでしょう。とんでもないことです!