奮戦記
【04.05.09】イラク人拷問・虐待事件は米軍の組織的な犯罪だ!
米軍が、拘束したイラク人に対して行った非人間的な虐待、拷問、性的陵辱、侮辱、そして殺害……! ほんとうに、おぞましいかぎりです。
イラク人の被害者は、蛮行がアブグレイブ収容所だけでなく、イラク各地の収容施設でも行われていたと言っています。
カイロ大学政治学科のムスタファ・オルウィー教授は「イラク人にたいする拷問・虐待がアラブとイスラム教徒の心に生じさせたものを消し去ることはできない。……アラブ・イスラム諸国は、虐待が米政権によるイスラムとアラブへの軽べつから引き起こされたのだということを理解している」と批判しました。
ブッシュ大統領をはじめ米政府当局者は、表向きは「不快」といいながら「一部のもののしわざにすぎない」などと、責任のがれに終始しています。
しかし、実際には組織的に行われていたことが、証言などでもますます明らかになっているのです。
たとえば、虐待にかかわった兵士自身が、軍情報部や米中央情報局(CIA)の上官の指揮に従っただけだと語っています。
赤十字国際委員会は、英軍の兵士らも同様なイラク人虐待を行っていたことも指摘しました。
しかも重要なことは、「虐待」は連合軍によって「認められた行為だった」可能性がある、と指摘していることです。
これらの被害者のほとんどは、戦闘でとらえられた捕虜ではありません。
米軍がつくった内部報告書も指摘しているように、その多くは、米軍が夜中に住民の家をおそって拉致したり、市内で拘束した普通の市民なのです。
彼らの多くは捕虜ではありません。米軍が行っている行為は、世界人権宣言をじゅうりんする犯罪そのものです。
その責任は、たんに米英軍だけでなく、戦争に協力加担してきた「連合」国についても厳しく問われるべきです。
戦争と占領に協力する日本政府は、そのことを深く考えるべきです。