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奮戦記

【04.04.06】「日の丸」「君が代」の強制で“暴走”する石原都政!

 東京都教育委員会が、都立高校、都立盲・ろう・養護学校の卒業式で起立して「君が代」斉唱をしなかったなどとして、教職員176人を大量不当処分しました。

 私は、驚くとともにほんとうに腹が立ちました。

 なぜなら、「日の丸・君が代」については、学習指導要領でも掲示や斉唱の仕方をさだめてもいないのです。また、これまでの国会答弁でも「強制はしてはならない」と、繰り返し言明してきたからです。
公立中学校の卒業式=都内(「赤旗」より)>

 たとえば1999年6月29日、衆議院本会議で、当時の小渕恵三首相が「政府といたしましては、国旗・国歌の法制化に当たり、国旗の掲揚に関し義務づけなどを行うことは考えておりません」と答弁していたのです。

 ところが、都教委は都立学校の卒業式にわざわざ職員まで派遣して、教職員や児童・生徒が、「君が代」を起立斉唱しているかどうか監視することまでやっていたのです。

 そのうえ、起立しなかった教職員にたいして、式の後、都教委職員や学校管理職が事情聴取するという異様な圧力のかけ方までしていたのです。

 たとえば事情聴取のとき、都教委職員は「戒告が繰り返されると分限(免職、停職などの行政処分)になるぞ」と警告したといいます。
 こうなると、あの軍国主義の時代といったいどこが違うのでしょうか。

 東京都で処分を受けた教職員75人は、昨日、東京都人事委員会に処分の取り消しを求める不服審査請求を申し立てました。――これは、きわめて当然のことです。

 都教委は、ほんとうに異常です。
 “タカ派”石原知事の人脈から都教委に乗り込まれた鳥海巌委員(元丸紅会長、東京国際フォーラム社長)は、2003年4月の都教委で「政府答弁が間違っている。だから、文科省はきちんとやりなさいと言っている」と、とんでもない発言をしています。

 「東京新聞」は、やり方が「強引すぎる」「問題は戦後六十年たった今も、戦争の暗い思いを重ね合わせる国民が多い日の丸や君が代の取り扱いを一律にルールで決めてもいいのかということだ」と指摘し、「賛成であろうと反対であろうと、押しつけはよくない」と書いています(4月1日付)。

 「朝日新聞」も、都教委の処分は「常軌を逸していた」「そうまでして国旗を掲げ国歌を歌わせようとするのは、いきすぎを通り越して、なんとも悲しい」。「教師を処分するのは、それだけではすまない。いや応なく子どもたちを巻き込むことになるのだ」「処分を掲げてこのまま突っ走るのは、新入生を迎える行事にはふさわしくない」と強調しています(3月31日付)。

 ――このような見方こそ、「世間の常識」ではないでしょうか。



“風”の向くまま、気の向くままさ〜

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