奮戦記
【03.07.29】2年分のサービス残業代35億円を支払った武富士
サラ金最大手の武富士が、今春までの過去2年間にわたる未払い賃金、約35億円を従業員と退職者約5000人に対して支払いました。
武富士は、会社の指示で従業員にたいして常時サービス残業をさせていたのです。
厚生労働省・大阪労働局は、家宅捜索をおこなうとともに、同社と役員ら幹部数人を労働基準法違反容疑で書類送検します。
調べによると、同社は大阪府内の複数の支店で従業員に労使協定の範囲を超える時間外労働を強いた上、同法で定められた割増賃金の適正な支払いを怠っていた疑いが持たれているものです。
今年2月、元従業員2人が同社を相手取ってサービス残業未払い賃金の支払いを求めた民事訴訟で和解した際、同社が全社的な実態調査を行った上、過去の未払い賃金を支払う考えを示していました。その結果、時効が成立していない過去2年分にさかのぼって支払うことになったものです。
武富士を労働基準法違反で大阪労働局に告訴した御木威(おんき・たけし)さんは、次のような発言をしています。
――「未払い賃金が過去2年間にさかのぼって支払われたことは是正の第一歩としてよかったと思います。ただ、労働時間を個別に調べずに男性も女性も一律の額で、支店長には支払われていないという問題があります。武富士がやっていることは犯罪ですから、根本的な解決には経営陣の責任が問われると思います」(本日付「しんぶん赤旗」)。
私は、武富士が業績を上げるために無茶な「ノルマ」を課して、従業員の尻をたたくような経営方針をとっていることに根本的な問題があると思います。
この点について、私は、4月18日の財務金融委員会でとりあげました。
武富士は、従業員に達成不可能な過大なノルマを課して、過剰融資や違法な取り立てに従業員をかりたて、あげくのはてにその従業員に債務そのものを肩代わりさせるというとんでもないことをやっていたのです。
このことについては、まだまだ解明が進んでいません。
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