奮戦記
【02.09.28】原子力安全・保安院もグルだったのか
■内部告発者を「危険人物」として東電に通報
驚きました!!
監視・監督するはずの保安院が、トラブル隠しの情報を提供した内部告発者を「危険人物」として東電側に知らせていたというのです。これでは、「電力会社と保安院はグルだった」と言われても、しかたがないでしょう。
<原発を調査する吉井議員>
このことが、昨日の東電不正問題の調査を検証する評価委員会で明らかになりました。保安院は、情報提供者が「危険人物」とする文書を、合わせて渡していたといいます。ひどいですね。
だいたい保安院が「調査に2年もかかった」などといっていましたが、そんなことはあり得ません。理由として「告発者のプライバシーを考慮したことが障害になった」などと言っていたことも、まっかなウソだったのです。
■「規制」「推進」一体で、安全を守れるはずがない
アクセルとブレーキを同時に踏む。――これでは、まともな運転ができません。
今日の「赤旗」の報道によると、東電の事故隠しの調査を検証する評価委員会の委員からも、経済産業省原子力安全・保安院の「規制」と「推進」が一体となった体制に痛烈な批判がでています。
議事録によると、安全確保に関して「国と事業者の役割分担がきわめてあいまいであることは、保安院が作成した調査経緯でも明らかである」「実態として安全確保策のほとんどが事業者に丸投げされ、規制当局にそれを監視・評価する技術的な能力が不足していたのではないか」と、メーカーとの二人三脚ぶりに疑問が投げかけられていたそうです。
とくに、保安院の検査のなかで、電力会社などの「不始末が不当に見過ごされたりする悪(あ)しき『裁量行政』が存在していた可能性がある」と強調。「安全規制にかかわる行政部署と国策としての原子力推進を担う部署とが、組織的にきわめて近い距離にあり、安全規制と業界振興の同居という図式が、行政と事業者の間に必要な緊張感を失わせる原因」と指摘しながら、「推進」と「規制」部門の一体化・癒着にメスを入れることを求める意見がでていました。
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