奮戦記
【02.05.14】ムネオ疑惑は外務省の組織ぐるみ事件
鈴木宗男議員の疑惑は、ついに外務省本体に波及しました。
鈴木議員の側近中の側近と言われた、外務省の佐藤優・前主任分析官と前島陽・元ロシア支援室課長補佐が、東京地検特捜部に逮捕されたからです。
<事件を報道する夕刊各紙>
事件の内容は、イスラエルで開かれた国際学会への派遣費用を外務省の関連団体「支援委員会」に不正支出させたというものです。
佐藤容疑者らは、イスラエルのテルアビブ大学研究所が計画していた国際学会の準備の名目で、2000年1月に同所長夫妻を日本に招いて観光などをさせたうえ、同年4月には、学会に出席するため17人の代表団をイスラエルに派遣しました。
国際学会への代表団派遣などは、ロシアなど旧ソ連諸国を支援するという支援委の設置に関する協定の趣旨に沿うものではありませんでした。
しかし、両容疑者は共謀して決裁書に虚偽の説明を書き、支援委に夫妻の招待費約330万と代表団派遣費約3020万円を不正に支出させ、計約3350万円の損害を与えた疑い。両容疑者とも派遣団のメンバーに加わっていました。
特捜部は、佐藤容疑者が自分と親しい外務官僚をメンバーに選んでイスラエル各地の観光旅行をさせたり、経費の水増しなどで派遣費の一部を私的に流用したりしていたことから、佐藤容疑者らに自分の利益を図る目的があったと判断したようです。
前島容疑者には、支援委の企画・立案事務や資金の支出について適正に職務を行う任務があったのに、佐藤容疑者と共謀してそれに背いたと認定しました。
重大なのは、鈴木宗男議員が「なぜ、おれのカネ(支援委)を使わないのか」と言って、外務省に圧力をかけていたと言われていることです。
議運委で鈴木宗男議員の辞職勧告決議の本会議上程を否決
今日開かれた議院運営委員会で、4野党が提出した「鈴木宗男議員にたいする辞職勧告決議案の本日の本会議への上程をもとめる動議」が採決されました。
可否同数になったため、鳩山邦夫議運委員長が否決しました。
これにたいして、野党4党は鳩山邦夫・議院運営委員長の解任を求める議案を提出しました。<テレビ画面から>

<左から2人目が日本共産党の児玉議員>

自民党は、「本人が逮捕されていないから」という理屈を持ち込んで、決議案の上程に反対しました。この態度は、野党四党が予算委員会に提出した偽証告発の動議を、自民、公明、保守の多数で否決した前代未聞の暴挙と共通のものです。
<日本共産党の穀田国対委員長>
自民党は、国会決議で議員の身分を奪うことは憲法の趣旨に反するなどといいますが、この辞職勧告決議案は、憲法55条に規定する、本人の意思に反して除名し議員の身分を奪うものとは全く関係のないものです。
これは、鈴木宗男議員が、その政治的道義的責任を自覚し、自ら議員を辞職するよう本人に勧告するものです。
自民党がいうように、議員の進退は自ら決すべきだというのはまさにそのとおりです。しかし、鈴木議員が進退を明確にしないもとで、国会が、鈴木議員に自ら辞職するように勧告する、それを国会の意思として決議しようというものです。なぜこの決議ができないのでしょうか。
決議をやらなければ、国会は鈴木議員の政治的道義的責任を問わないということになり、それは、国会自身が疑惑議員の政治的道義的責任をあいまいにし、国民の政治不信を増幅することにつながります。国会の自浄作用の発揮がいまこそ問われているのです。
鳩山邦夫議運委員長は、理不尽な態度をとった自民党に同調し辞職勧告決議案の上程を葬ったのです。この態度は、疑惑につつまれた鈴木議員をあくまでもかばいつづけるものであり、議運委員長の解任は当然です。
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う〜ん 今日も疲れましたねぇ
ホントに騒がしい1日でした。
おやすみ!zzzz
