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奮戦記

【02.02.13】予算委で鈴木議員の税金・援助の私物化を追及

【2002.02.13】予算委で鈴木議員の税金・援助の私物化を追及

 今日は予算委員会で、小泉総理をはじめ、福田官房長官、川口外務大臣、柳沢金融担当大臣などに質問しました。

 まず、NGOをアフガン復興支援会議から排除した問題についてききました。この過程で、鈴木宗男議員の関与があったのかどうかが問題ですが、先週末(2月8日)予算委員会の理事会に「調査結果」なる文書が出されました。
 これは、外務省だけの言い分を調べたもので、結論は、「鈴木議員に言われたり圧力を受けたことはない」ということでした。

 しかし、1月28日の「政府見解」では、「田中外務大臣の答弁と外務省事務当局の答弁との間に相違があるが、政府としては、引き続き関係者の申述等を聴取し、事実関係の確認に努める」と書かれています。
 片方の当事者である外務省の言い分は聞いたのに、もう一方の当事者である田中前外務大臣や、排除された側の大西さんには聞かないのかと、福田官房長官にききました。
 これにたいして、官房長官は「国会で答弁しているので」などと言い逃れをしました。

 一方の関係者である田中前外務大臣やNGO代表の大西さんの意見を聞かずに、真相を究明できるはずがありません。自分で出した「政府見解」も実行する気がないというなら、この委員会で話を聞こうではないか。田中前大臣は、「呼ばれれば、いつでも出て事実を述べる」といっているし、鈴木議員も、話をしたいといっているのだ、と提案しました。

 

●鈴木議員のODA「私物化」を追及


 つづいて、鈴木議員が「北方四島人道援助」「アフリカ向けODA」受注企業から献金を受けていることを追及しました。

 平成4年(1992年)から南千島すなわち「北方四島への人道援助」という名目の援助がはじまっています。これまで、総額でいくらの援助がおこなわれたでしょうか。87億8000万円です。

 ところが、昨年(2001年)6月はじめに進水式をした「友好丸」という船がありますが、5ヶ月間も引き取られず造船会社に放置されていたのです。

 私は、「おかしいではないか。まず始めに、住民の側からこのように使いたいから、このような船がほしい」という要請があったはずだ。それなら矛盾はない。できあがったらただちに引き取ることになるのが当たり前です。

 5カ月もたなざらしになった理由は、ロシア側と日本側の船の使い道について食い違いがあったからです。ロシア側は「“定期便”として使いたい」、日本側は「“はしけ”としてつかってほしい」という食い違いがあったのです。なぜそうなったのか。定期便として使うと「人道支援」の枠外にはみ出してしまうからダメということなのです。だから、食い違いが生じたのです。

 本来こうした支援は、税金を使うのだから、何に使うのかという目的を明確にし、そのあとに入札がおこなわれ、そのうえで船が発注されるものです。この「北方四島人道支援」が、そうなっていないところに、特定の政治家が介入しやすい余地があるのです。



 

 「希望丸」と「友好丸」の2つの船は、いったいどこが受注したのでしょうか。

 「根室造船」という造船会社です。その社長、河原勝治氏は、なんと鈴木宗男議員の政治活動を支えている「21世紀政策研究会」根室支部の代表であり、根室市の鈴木宗男後援会の幹部です。

 重大なのは、この会社から、鈴木宗男議員に献金がおこなわれていることです。「希望丸」が発注されたのは97年。ちょうどその前の年に96万円、その後、毎年48万円。あわせて240万円にのぼっています。船の発注と密接な関係があると、言わざるをえません。

  <なぜ「ムネオ・ハウス」「ムネオ号」というのか

 これだけではありません。
 国後島に、日本政府が4億1685万円を拠出して「友好の家」というものがつくられています。
 この「友好の家」は、なんと地元で「ムネオ・ハウス」と呼ばれています。「この家はムネオという有力政治家が建造してくれた」と、言われているのです。

 この「ムネオ・ハウス」の工事受注業者は「犬飼工務店」です。社長の犬飼勝氏は、じつは「鈴木宗男中標津(なかしべつ)後援会」の会計責任者なのです。
 この後援会幹部からも、82万4000円の献金がおこなわれています。この「ムネオ・ハウス」といわれる家に行くと「鈴木さん、あなたは私たちの友達です」と書いてあります。私は写真を示しました。食堂の壁には鈴木宗男議員の写真が飾られているそうです。

 それだけではありません。色丹の診療所の所長は、道議会議員が訪ねたとき、ここは「鈴木宗男診療所と言われている」と、堂々といっているのです。94年に贈られた10人乗りの四輪駆動車は「ムネオ号」と言われています。マイクロバスにも、「鈴木さんは友達です」という横断幕が張られているそうです。

 すべて、国民の税金で援助が行われているにもかかわらず、どうして個人の名前がこんなに出てくるのか。援助を私物化しているから、としか言いようがありません。

 鈴木宗男議員の関係者が「北方四島人道支援」の仕事を受注し、受注した企業から鈴木宗男議員に資金が還流する仕組みになっています。そして、この6年間で、鈴木議員に1182万円もの献金が流れています。
 国民の税金を食い物にしている、としか言いようがありません。ただちに調査し改めるべきです。

  <「よく調べていると感心した」(小泉総理)
 小泉総理は、はじめは「いま、突然いわれても事実関係がよく分かっていない」などと逃げていました。しかし私が示したこれらの証拠の前に「よく調べていると感心した」「よく調査すべきだと思う」と言わざるをえませんでした。

  <アフリカODA(政府開発援助)も食い物に>   
 また、アフリカへのODA援助を受注した企業からも、鈴木議員が献金を受けている問題についても質問しました。
 総理は「その通りだ。指摘の点を外務省もよく調査し、疑惑のもたれないようなODAを考えるべきだ」と答弁しました。 


 

●不良債権処理で不良債権が増える


  
 また、「構造改革」についてもききました。
 不良債権の早期最終処理ということで処理を急げば急ぐほど、不良債権を増やす結果になっています。なぜ、こうなるのか。
 実体経済が、どんどん悪くなっているからです。悪くなった原因はなぜか。政府が不良債権処理を強行して、失業・倒産を増やしてきたからではないでしょうか。

 この政策によって、どれほど国民に深刻な痛みを押しつけてきたでしょうか。かつてない倒産と失業、ホームレス、多重債務者、自殺者の急増……。これが、小泉内閣がやってきた政策の結果です。

 一方で、銀行には、70兆円の税金投入の枠組みをつくって、すでに30兆円も投入しました。超低金利政策で、国民の懐から10兆円も20兆円もとりあげて、銀行や大企業を支援してきたのです。大企業の債務を免除した銀行に減税措置を行ってきました。

 銀行支援は、これ以上やりようがないほどやってきたのです。それでも不良債権は減らない、景気はますます悪くなる。──「あなた方の政策はすでに破たんしているではないか」とききました。
 小泉総理は、それでも「構造改革をやる」と開き直りました。 

 こんなやり方に、未来は託せません。いま必要なのは、個人消費への支援を中心に実体経済をよくすることです。この道に踏み出すしかありません。───消費税の減税、雇用不安の解消、社会保障の充実、まさに家計への応援の政治に転換することこそ必要です。

質問後、たくさんのマスコミから取材を受けました

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