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金権・腐敗政治, その他 (選挙制度)

2013年04月11日 第183回 通常国会 倫理選挙特別委員会 【724】 - 修正案趣旨説明

ネット選挙運動法案 共産・修正案「有権者にウェブもメールも解禁」を提案

 2013年4月11日、政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会は、インターネットを利用した選挙運動を可能とする法案を、質疑ののち採決し、全会一致で可決しました。

 可決されたのは、自民、公明、維新の3党案を一部修正したもの。政党、候補者、その他すべての者が選挙期間中にウェブサイトを更新するなどして投票を呼びかけることを認める一方、メールの活用は政党と候補者に限定しました。

 日本共産党は、自公維案に対して、(1)選挙運動を行うことができるのは候補者と政党、有権者個人とする、(2)メール送信先の規制等を緩和する、(3)ネット以外の選挙運動の規制のあり方について検討する、修正案を提出。佐々木憲昭議員が、趣旨説明を行いました。
 この修正案は可決されませんでしたが、ネット選挙を解禁する前進面があることを評価し、自公維案に賛成しました。

議事録

○佐々木(憲)委員 ただいま議題となりました逢沢一郎君外五名提出の公職選挙法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、日本共産党を代表し、その提案の理由及び内容を御説明申し上げます。
 憲法第15条は、選挙権の行使は、主権者たる国民固有の権利であり、それを侵してはならないとしています。本来、有権者個人に自由な選挙運動が保障されるべきであります。したがって、インターネットを利用した選挙運動の解禁に当たっては、有権者の投票選択の対象である候補者や政党にとどまらず、全ての有権者が、ウエブサイトでも電子メールでも選挙運動ができるようにすべきであります。また、それに伴い、選挙運動用電子メールの送信先の規制等も緩和すべきと考えております。
 一方、主権者国民ではない、いわゆる法人、企業等は、選挙権も被選挙権も持っていません。にもかかわらず、有権者ではない企業等にインターネットを利用した選挙運動を認めるならば、例えば、企業が、その顧客名簿を利用して大量の選挙運動用電子メールを送るというような事態も想定されます。営利を目的とする企業が、その組織力、資金力をもって選挙運動を行い、選挙に影響を与えることは、国民の基本的権利を侵すことになりかねません。
 また、インターネット選挙運動が解禁されても、それ以外の選挙運動には細かい規制が残ったままです。例えば、選挙期間中、選挙政策をディスプレー上で表示することは自由でも、それを印刷して配ったり張り出したりすることはできません。極めて不合理であり、整合性がとれない事態が生まれるのであります。デジタルデバイド、情報格差の面からも、法体系の整合性の面からも、インターネット利用以外の選挙運動の規制についてもそのあり方を見直し、自由化していくべきだと考え、本修正案を提出した次第であります。
 以下、修正案の主な内容について御説明申し上げます。
 第一に、インターネット等を利用する方法による選挙運動を行うことができる主体につきまして、公職の候補者及び政党等、すなわち候補者届け出政党、名簿届け出政党等、確認団体、並びに年齢満20年以上の者とすることとしております。
 第二に、選挙運動用電子メールの送信先につきまして、選挙運動用電子メール送信者に対しその電子メールアドレスをみずから通知した者とすることとし、記録の保存義務規定を削除し、表示すべき事項を簡素化することとしております。
 第三に、検討条項につきまして、選挙運動の規制のあり方についての検討条項とすることとしております。
 以上が、本修正案の提案の理由及び内容であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。

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