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金融(銀行・保険・証券) (中小企業融資)

2012年03月21日 第180回 通常国会 財務金融委員会 【667】 - 討論

中小企業金融円滑化法など金融3法案について討論

 2012年3月21日、佐々木憲昭議員は、財務金融委員会で、企業再生支援機構のあり方をただしました
 この日の財務金融委員会で、中小企業金融円滑化法と銀行等株式等の保有制限法の改正案、企業再生支援機構法の修正案が可決しました。

 採決に先立つ討論で、佐々木憲昭議員は、中小企業金融円滑化法改正案に賛成、銀行等株式等の保有制限法の改正案に反対、企業再生支援機構法の修正案に賛成、修正部分を除く原案に反対の立場で討論を行いました。

議事録

○佐々木(憲)委員 日本共産党を代表して、中小企業金融円滑化法改正案に賛成、銀行等株式等の保有制限法改正案に反対、企業再生支援機構法改正案の修正案に賛成、修正部分を除く原案に反対の立場から討論を行います。
 中小企業金融円滑化法改正案に賛成の理由は、東日本大震災等の影響でいまだ経済環境が回復されていない中、多くの中小企業の資金繰りは依然厳しく、住宅ローン利用者にとっても引き続き金融支援が必要だと考えるからです。
 同法が成立して以来、166万件の中小企業者からの申し込みがあり、151万件で実行されております。中小企業や地域経済の下支えとして重要な効果を発揮しており、法案の1年間延長に賛成であります。政府系金融機関ともども、一層積極的な対応がなされるべきであります。
 銀行等の株式等の保有の制限等に関する法律の改正案の反対理由です。
 保有株式の含み損は、あくまでも銀行が負うべき損失リスクであるにもかかわらず、株式市場が低迷するたびに国民が銀行のリスクをかぶる仕組みのもとで株式の買い取りを実施するなら、金融機関のモラルハザードを招き、一層、日本の金融システムを弱体化させます。
 バーゼル3の実施に伴う銀行の株式等処分による市場への影響を懸念したとしても、機構の損失を国民負担とする理由はなく、必要ならば銀行業界みずからの出資で行うべきであります。
 株式会社企業再生支援機構法の改正案の原案の反対理由は、事業再生に係る金融機関や民間再生事業者の負うべき債権破綻リスクを国民の税金で肩がわりする制度が何も改善されていないからであります。
 中小企業支援を名目としながらも、既存の支援対象はたった22件しかなく、出資や融資など金融支援の大半が日本航空への約7千億円では、地域経済に貢献したとはとても言えるものではありません。
 中小企業金融円滑化法と一体となって延長するのであれば、再生ファンドのように都合のいいところだけ切り分け再生させる手法をやめ、中小企業円滑化法を利用する約160万件の中小業者の再生につながる真の再生支援制度に改善すべきであります。
 なお、修正案は、地域経済等に著しい影響のある場合の例外規定を設けるなど、限界はありますが、大規模な事業者を支援対象事業者から除く内容を規定するものであり、本修正案に賛成であります。
 ただし、法案が修正されたとしても、最終的な損失が出た場合の国民負担の仕組みやファンドのような再生手法は変わらないため、基本的な問題点は解消されていないことから、反対といたします。
 以上です。(拍手)

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