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医療・介護・年金 (消費税, 年金制度)

2005年06月30日 第162回 通常国会 年金・社会保障両院合同会議 【313】 - 自由討議

両院合同会議 財源を消費税でというのは反対 佐々木議員が主張

 6月30日、年金・社会保障両院合同会議が開かれ、公的年金制度の必要性をテーマに各党一巡の冒頭発言があり、自由討論が行われました。佐々木憲昭議員は、自由討議で発言しました。

 自由討論では、「秋までに改革の骨格をつくることが国民への約束だ」(民主・岡田克也代表)と取り組みの促進を要求。社会保障の財源として「消費税の選択肢を排除することはありえない」(民主・中塚一宏議員)などの意見が出されました。
 佐々木議員は「財源を消費税でというのは反対。政府税調からもサラリーマン世帯を直撃する大増税案が出されている。なぜ庶民ばかりに増税を押し付けるのか。これまで軽減されてきた大企業の法人税や高額所得者優遇の所得税最高税率などを見直し、応分の負担を求めるべきで、税制全体を見た議論が必要」とのべました。

議事録

【自由討議部分】
○与謝野会長 引き続き、議員間の自由討議を行います。
 一回の発言は3分程度で、会長の指名に基づいて、所属会派と氏名を名乗ってから行ってください。
 なお、発言時間の経過については、3分経過時と、その後は1分経過ごとにブザーを鳴らしてお知らせいたします。
 それでは、御発言のある方は、お手元のネームプレートをお立てください。
○阿部(正)議員 きょうは片山参議院幹事長の代理ということで、発言はちょっと控えようかなと思っていたんですけれども、改めて、公的年金制度の必要性ということでございますので、40十年間社会保障関係にかかわってきた者として、一言言わせていただきたいというふうに思います。
 2つ申し上げます。
 1つは、公的年金といいますのは、いわば国民連帯の象徴でございます。世代間扶養と言っておりますけれども、私は、世代間扶養というのは、動物として人類だけが果たしている機能だと思っています。ほかの動物では親の世代が子の世代を扶養するという姿は一般的でございますけれども、逆の、後世代が先世代を何らかの形で扶養するというような仕掛けを持っているのは人類だけでございます。それが文明発祥のときからずっと続いてきたんだと私は思います。過去において日本においても、戦前はどっちかというと家制度でありました。あれが世代間扶養の役目を果たしてきたというふうに私は思っています。
 現代における世代間扶養の一番の柱は何かというと、まさに公的年金ではないかというふうに思います。したがって、公的年金というのは、私は、全体の連帯の輪の中にあって、それを維持し、レベルはそれぞれ時代と地域によって違いはあると思いますけれども、高度に発達した経済社会の一つの道具立てとして公的年金は不可欠であるというふうに思っておりますし、それがなければ逆に世代間扶養が果たせないわけですから、いわば人類廃業だ、言い方はちょっと極端かもしれませんけれども、そんなふうに思います。
 そして、公的年金の大きな役目の1つは、私は終身年金だと思います。先ほど岡田代表が長生きのリスクという言い方をされましたけれども、私的年金と公的年金の最大の違いというのはそこでございます。終身年金だということでございます。
 1年間もらって亡くなった方も、20年間生きた方も、片や2000万、片や200万というようなことで、それでもいいという世界でございます。これは、世代間扶養を基礎とするいわば連帯の輪ということでしか実現できません。公的年金だけが年金なのでございまして、私的年金ということは私はあり得ないと思っています。むしろ年金ではないというふうに考えてもらった方がいいのではないかというふうに私は思います。
 それは、年単位の給付金としてどうするかというのが年金であるという意味じゃありませんので、そこはどうぞ御理解いただいた上で御論議いただければと思っております。
 それからもう一つは、国民連帯でございます。社会保障は、年金だけではなくていろいろございます。医療保険、介護保険等もございますので、そうしたものへの参加というのを国民の義務として、私は一つの保険証にしてもらいたい。セキュリティーナンバーと言ってもいいかもしれません。そういったふうな参加の輪に入ることが国民として一つの義務であり、それがあるからこそ将来の社会的なサービスもさまざま約束されてくるのではないか、こんなふうに思います。私は、それは早急に実現できる話ではないか、こんなふうに思いますので、そうしたことを前提にして未納の解消等々を模索するということが方向ではないか、こんなふうに思います。
 以上でございます。
○古川議員 民主党の古川元久でございます。
 きょうは公的年金の必要性についてということで議論が行われておるわけでございまして、各党とも公的年金の必要性については一致をしている、そこでは最低限の共通の認識というのはあるんじゃないかと思うんですが、公的な機関、政府が年金制度を運用する意味というものは何なのかということをもう一度根本にさかのぼって考え直すことが必要なんじゃないかと思います。
 今、阿部議員の方から世代間扶養というお話がありましたけれども、これは、阿部議員よく御承知のように、今の公的年金制度は、積立方式で一番最初は始めたわけですね。それがいつの間にか修正積立方式のような形になって、今はもう賦課制度だという形になって、最初と説明が変わってきてしまっている。
 これは社会の情勢に伴ってそういうことが起きてきたんだろうと思いますが、当初、今でもかなり、最近では少し変わってきたかもしれませんけれども、つい最近までは、多くの国民の皆さん方が、今自分がもらっている年金は過去自分が積み立てたものを返してもらっているという意識を多くの方が持ってきた。そういう事実があったということも、我々は今現実として認識をしなきゃいけないんじゃないかと思うんです。
 そういう形でこれまでやってきたこと、そしてまた、今後の日本の社会、今迎えている大きな構造変革、それは議論がいろいろ出ておりますからあえて申し上げませんけれども、就労構造やあるいは雇用形態というものも大きく変わってきている、そしてまた家族形態も大きく変わってきている。そういう中で公的な形で年金制度を仕組むとしたらどういう制度がいいのかということをやはりゼロベースでまず考えることが必要じゃないかと思います。
 遠山議員の方からは、今年金をもらっている人たちに対する信頼を確保することが大事だという話がありました。もちろん、それは非常に大事です。ですから、今もらっている人たちに対する支払いをどうきちんと確保していくかという問題、それと、これからまだ保険料を何年も払わなきゃいけない、我々の世代はまだ20年以上払わなきゃいけないわけです。もっと若い人たちは、これから年金制度に加入して保険料を払おうとする。そういう人たちの立場に立って、では、どういう制度であれば信頼をして保険料を払おうという気になるのか。
 今年金をもらっている人たちに対する支払いをどうやって確保するかということと、そして、これから保険料を払い込む人たちの立場に立って、どういう制度がいいのかということは、私は、これは議論として分けてきちんと考えるということはできるんじゃないか。それを一緒くたにすることが非常にまた問題をわかりにくくすることにもなっているんじゃないかと私は思います。
 この場においては、これまでの過去の経緯にとらわれずということで議論をしておるわけでありますけれども、もう少し過去の経緯のところの中で、お互いに批判するのではなくて、どこでどういうふうに、ある意味で、いつの間に積立方式だったのが賦課方式になっていったのか。あるいは、基礎年金をつくるというときに、実は、国民年金で財政的に厳しいところを厚生年金と一緒にすることによって、一階部分を一緒にするということによって財政的にこの両方を共有化させたことが問題を非常にわかりにくくさせている。また、厚生年金加入者の人たちにとってみると、自分たちが国民年金の未加入者とか未納者を支えているんじゃないか、そういう不信感を生んでいる、そういうところもあるんじゃないかと思います。
 そういう意味では、過去の制度改正、ここまで国民の不信を高めるに至った制度改正、どういう経緯で、どういうことだったのか、そこも含めて考えた上で、そして、未来の視点に立って未来の日本の社会を考えれば、こういう公的な仕組みの年金制度こそ国民が求めているものだ、そういうものをこの場で示すということが政治の役割じゃないかということを申し上げて、発言を終わりたいと思います。
○坂口議員 きょう岡田代表の話を聞きまして、今までの中では一番共通点の多い話だったと思います。非常に聞きやすい話だったというふうに思っております。
 9月までというお話を前回もされたと思いますし、きょうもまたされましたが、そんなにこれは日程的にはないんですね。6月も終わりでございますから、7、8、9と3カ月しかない。
 きょうも公的年金制度のそもそも論に入っているわけですが、こう決めていただきましたので私も了解いたしましたけれども、もうここのところは共通しているんだろうと私は思うんですよ、公的年金の必要性というものは。もう少し具体的にその先のところへ議論を進めていかなきゃいけないんだと思うんですが、そこのところの、政党間といいますよりも、それぞれの議員の皆さん方の思いに若干の違いがあるんじゃないかというふうに私は思います。そこをこれからもう少し具体的に進めるのならば進めていかないと、なかなか九月には間に合わぬですよということなんだろうと思うんです。だから、もしも9月という限定を切られるのならば、それまでのスケジュールというものを少しつくって、そして逆算して話を進めていかないと、なかなか終わりにならないという気がいたします。
 それからもう一つ、社民党の近藤さんの方から御発言ありまして、確かに若年者等問題があるわけであります。
 税制でというお話でありますが、保険料で取るか税でいただくか。私は、税金だったら安全かといえば、余りそう思っていないんです。これは私個人の意見ですけれども、保険料の方が安定していると私は思うんですね。(発言する者あり)いや、取りやすいという意味ではなくて、税というのはそのときそのときの経済状況によっても非常に変化しますから、私は保険料の方が安定しているというふうに思いますけれども、ここは議論しましょう、これから議論するところですから、こだわって言っているわけではありません。
 それで、税にしたらいいと。これは強制的に取るということですね。強制的に取るということですし、消費税で取るということになれば、それは国民の側の負担料がふえるということですから、そこのところは了解をして言っていただいているのかどうかということだろうと思うんです。
 ブザーが鳴りましたから、これだけにしておきます。
○阿部(知)議員 社会民主党・市民連合の阿部知子です。坂口力先生の後に指名していただいてありがとうございます。
 今の坂口先生のお話を受けた形でなるべく話したいと思いますが、実は私も、坂口厚生労働大臣であったころ、同じ審議で年金を取り上げさせていただいたときに、大臣と私が期せずして一致した点がありました。前大臣はお忘れだったかもしれませんが、それは、国民年金の加入者増の分析において、今30代が非常にふえておるという実態でございます。
 このデータについて、坂口前大臣は、これはちょっと深刻だなというふうにおっしゃっていただいたと思いますが、30代と申しませば、これから40年、フル、満額掛けても6万6千円。多くの30代の方が、果たして今後、老後をそういう形できっちり暮らしていけるかということも含めて、今なぜ公的年金をもっと充実しなきゃいけないかというお話を私はさせていただこうと思います。
 私ども社民党が、国民年金の現実を踏まえて、その理念も含めて壊れているのではないか、確かに制度はあるのですが空洞化しているのではないかと申しますその大きな意味は、本来厚生年金受給に当たる方たちが多く国民年金に流れてきておる。保険料というものと税とどちらが損得かという言い方をすれば、一番安定的に分がよいのはこれまで厚生年金でございました。働く者が保険料を支え合って、共助の仕組みがしっかりとしておりました。しかし、そうしたところから多くの方が国民年金に、本来であればその制度設計の、昭和61年に国民皆年金をやっとこさつくったその制度設計の理念から大きく逸脱してきております。
 ちなみに数値だけ申させていただきますと、国民年金1号の被保険者のうち、現在、30から39歳の方は19.9%にふえております。ちなみに、これが平成5年では15.9%。どんどんどんどんこの層が国民年金の1号になっておる。若い層ももちろん多うございます。若い世代は、20歳代が32.1%。そして、30から39歳の方の国民年金の未納理由の第一が、先ほど共産党の方も御指摘でありますが、保険料が高くて払えない、67.9%、68.3%でございます。
 これだけ多くの方々が加入し、なおかつ収入が少なくて保険料が払えないという現実を見たときに、私どもは、今新たに、まず第一は、やはりパートの厚生年金加入問題、働き方が崩れてきている、その中でいかに私どもが社会的安定を図るかが第一でございます。そして、中長期的には一元化という、働き方の多様化に見合う年金制度を早急に確立していただきたいと思います。
○横路議員 一般的に、よく、高齢者というのは資産を持ってお金を持っているというイメージがあるわけですが、内容をよく見てみると必ずしもそうではありません。公的年金というのは高齢者世帯にとって大変大きな役割を果たしていまして、平成16年の数字ですと、公的年金や恩給のみで生活をしている世帯が61.2%占めているんですね。平成4年は46%でした。毎年毎年、年金だけで生活している人のウエートというのは高まってきて、つまり、ほかで所得が稼げないようになってきているという意味で、今、平成16年の数字ですと61.2%、6割の高齢者の世帯が年金だけで生活をしているということでございまして、年金の持っているウエートというのは非常に大きなものが現実にあるんだというように思います。
 そして、その所得や資産を見てみますと、年収300万以下の所得の人というのは6割超えていまして62%、200万以下の方が43%ぐらいおられる。貯蓄の方でいきますと、貯蓄ゼロ世帯ということで一時議論されましたが、全体で、貯蓄を持っていない世帯というのは22.9%。これは2004年の数字ですけれども、あるんですね。60歳代の人はどうかというと、貯蓄ゼロ世帯が20.7%、70歳以上で22.3%。若者の20歳代は36%が貯金を持っていませんから、それに比べると持っていますが、しかし、それにしても、貯蓄ゼロ世帯が高齢者世帯で2割を占めている現状というのは、私どもしっかり直視していかなければいけないのではないか、このように思っております。
 正規社員として会社に勤めた人、厚生年金、それから公務員として働いた人たちというのはそれなりの、給付額を見ましても一定のものがあるわけですが、それ以外の人々、つまり、それは国民年金が対象としているところでございますが、やはりそこに年金制度の問題点があるというように思っております。
 国民年金制度の問題点は、一つは定額制であるということ、もう一つは、厚生年金、共済年金に比べて給付額が低い、この二つが大きな問題点です。
 先ほど来議論がありましたけれども、今、パート労働というのは全部の労働者の大体25、6%を占めています。その25、6%を占めているパート労働の月収は、半分以上の人が10万円以下なんですね。そうすると、例えば10万円で1万3580円というと13.58%の掛金になりまして、厚生年金は企業の負担もありますから、結局国民年金の方が負担率でいうと倍の負担をしているということになるわけです。ですから、厚生年金に入っていて、失業して、今度は奥さんと2人、国民年金に入らなきゃいけないというような負担増ということは、やはり大きな問題点になっています。これは一つどうしても直していかなければいけない点。
 もう一つは、給付金額が低いというのも、自営業者の人が多いから、自営業者は定年関係なしに働けるからということで給付金額が低いというような経過はございますが、これももっと生活実態に合わせて引き上げていくことが必要だろうと思います。
 この次に国民年金の議論をするということで、これはお願いなわけですが、私は冒頭に申し上げたんですが、一元化というときに、自営業者の所得把握が難しい、所得把握をするためには納税者番号制度を導入しなければいけない、それは難しい、したがってだめだという議論があったわけです。冒頭に私は、最近は自営業者の所得捕捉率というのは上がってきていますよというお話をしましたが、これは平成15年の3月に内閣府の政策統括官のところで、「所得税における水平的公平性について」ということで調べた政策分析のディスカッションペーパーというのがあります。これを見ますと、1997年の段階で、自営業者の捕捉率は94.7%、農業者の捕捉率も81%ということで、トーゴーサンとかクロヨンと言われたのは、どうも1970年代の分析に基づくものだということのようでございますので、国民年金を議論するときに、ぜひ国税、地方税の税の関係者を呼んで実態についてしっかり話を聞いて、皆さんが前提として誤解されているところがあるわけですから、それが解消されれば皆さん方もきっと年金の一元化に向かって同意をしていただけるものというように思います。
 それが最大の障害のように今までの議論の中でございましたので、その点を申し上げて、ちょっと長くなりましたが、発言を終わります。
○伊吹議員 自民党の伊吹です。
 きょうは総論的なお話ですから、各党そんなに意見が違わないと思いますが、問題は、これをどう具体化していくか、具体化していく場合の実現可能性、そして今までの制度を混乱させないということ、これがやはり一番大切なところだと思います。
 古川さんが、前々回かな、働き方の態様が随分変わってきているということをおっしゃって、私もなるほどなと思って伺っておりました。だから、個人の年金番号で個人ごとに管理して、そして背中に今までの積み立てを背負わせながら動かすという制度は私はぜひつくらないといけないと思いますが、その背負うものが、単一の年金制度でなければいけないのか、今までのように分立したものでなければいけないのか、ここは非常に問題があると思うんですね。
 この前の与党の提案した年金改革というのは、私はこれで終わりのものだとは思っておりません。ありていに言えば、胃から出血しているのをとめて、これは坂口当時の大臣も否定はされないと思いますが、その後、いずれ抜本的な手術をしなければならない。その抜本的な手術をするやり方をどうするかということです。
 横路さんの今のお話の中で、私はもっともだなと思って伺っていたんですが、年金というのは既に一元化されておるんですね。共通の基礎年金というものがあって、厚生年金からも加入者1人当たり1万3580円をそこから拠出する、そして国民年金からも拠出する。厚生年金では、そこから上のものを2階建てとして処理している。
 古川さんは先ほど、これをごちゃごちゃにしちゃったのが大変な間違いだというお話がありましたが、私が初めて当選したとき、昭和61年の国会でこの改正が行われました。これは1986年ですね。私がそのとき非常に感銘を受けたのは、保険料に対して国民の税金を入れるためにはそれなりの仕組みをつくらないといけない。つまり、あらゆる人が同じように入れた年金の恩恵を受けるからというので、基礎年金制度というのをつくったわけです。
 それまでは、厚生年金に給付額の4分の1の税金が入っておりましたね。これは、大メーカー、大銀行の部長、重役の人の年金に、厚生年金に入れない自営業者の八百屋のおじさん、肉屋のおばさんの汗水垂らした所得税が4分の1入っていたということなんですよ。これはまずいというので、基礎年金というものをつくって、4分の1を3分の1にして、国民すべてに税金の投入額を均てんしたというのが今の制度なんですね。
 ですから、私はこの制度を大切にして、ぜひこれを魅力ある商品にする。つまり、横路さんの先ほどのお話ならば、これをもう少し手厚くして、そして3分の1は、いずれ2分の1になるといっているのを4分の3まで税を入れていく。ここの4分の3の部分に所得制限をかけるということになりますと、そんなに私は民主党の言っておられる案とは違わないと思うんだけれども。
 岡田さんに、この前、第1回目に党首として来られたときにここで話された中で、私、もう一つわからなかった。多分、もしそれがクリアできるのなら、私の言っている案とそんなに違わないなと思っているんですが、クリアできるかどうかという前提で伺いますと、最低保障年金の上に乗る部分、この部分の保険料を払わないと最低保障年金ももらえないのか。もらえないということになると、無年金者は相変わらず残ります。もし払わなくてももらえるというのであれば、最低保障年金は、先ほどまさに岡田さんがおっしゃった老齢生活保護費になるんですね。ここのところの関係をぜひ教えてもらいたいなと思っております。
○冬柴議員 きょうは公的年金の必要性ということが大きな課題になっておりますが、少子高齢社会において、民法による私的扶養ということはほとんど期待できないということは万人の認めるところであって、その意味で公的年金制度が必要不可欠なものである。すなわち、少ない子供たちが長く生きる両親の生活を支え、療養介護することは不可能だということは、国民すべてが認めていることだろうと私は認識をいたしております。
 そういうことを前提とすれば、人は皆若くして元気なときにみずからの老後に備えなければならない、すなわち自立自助の精神をすべての人が持っていただく、これが必要になってくると思うわけであります。
 そのために、国家の政策としてどうこの自立自助の精神にインセンティブを与えるのか。若い人たちがこれに白けて、こういうものについて入らない、無年金あるいは未加入者というような人が出てくるということは、自立自助の精神についてもっと認識をしていただくための政策に努力をしなきゃならないということになるのではないかと思います。
 私は、現在3分の1ですけれども、これが2分の1、国民年金において公的な資金が投入されるということを前提とすれば、これほど有利な年金制度というものはないわけでありまして、どんな私的な保険会社がテレビコマーシャルで有利なことをうたったところで、我々のこの年金制度にまさる制度をつくることはできない、このようなことを思うときに、若い人たちにどう自立自助の精神の涵養を我々が政策的に求めていくかということが大事ではないかというふうに思います。
 その意味で、この現在の制度におきましても、障害者年金あるいは遺族年金というような、私的な会社ではつくることのできないすぐれた制度を持っているわけでありますから、そういうことも理解していただくような政策が必要であろう、私はそのように思います。公的年金の必要性は万人の認めるところであるということを結論的に申し上げたいと思います。
 話は変わりますが、私は、一言岡田代表に申し上げたいと思います。
 私は、今回が5回目だと思いますが、4回の出席をいたしております。1回は、6月6日には欠席をいたしました。これは月曜日でした。決まったのは恐らく木曜日か金曜日でした。私は、地元でどうしても仕事があって、こちらに出席ができませんでした。夜しか上京できませんでした。したがいまして、差しかえ要員をお願いして、委員長の許可をいただいて、その人にずっと座っていただいて出席をしたわけでありまして、私は、私がこの委員会に不熱心であるというそしりを受けるいわれは全くない。あなたは、調査もせずに、テレビの前で、私が不熱心であるかのごとくおっしゃったけれども、それはぜひ回復をしていただかなければならない、このように思います。
 私は、2回目のときですけれども、冒頭発言をまじめにいたしました。みずから筆をとり、推敲を重ねて、まじめにこの問題について取り組んだつもりでございます。よく読んでいただきたいと思います。
 以上、発言をいたします。
○与謝野会長 今の点を私から申し上げておきますと、そのような非難がされたとしますと、委員の差しかえ自体というものが不可能になります。各党は、御出席以外の方にも、専門的な知識を持った方もたくさんおられるわけでございますから、委員の差しかえということは、必要な場合が生ずるということはやはりおわかりをいただかなければならないと思っております。
○峰崎議員 いろいろたくさんお話を聞いているうちに、最初はやはり公的年金は必要ですよという話をしようと思ったら、もう大体そこらは合意できているなと思うんです。
 そこで、一つは、鈴木俊一先生が最初に出されたとき、聞いていて、本当に、世代間の公平というところで、人口がどんどんふえたり高度成長をやっているときは、ある意味では今の賦課方式というのが成り立つ。これが、人口減少社会になるとそれはなかなか成り立たないけれども、さっきおっしゃったとき、やむを得ないとおっしゃったわけです。
 実は、坂口先生、日本経済研究センターからこの3月に、昨年のいわゆる年金改革がどのような効果を持ったのかということを、推計値ですけれども出しているんです。その結果をずっと調べてみますと、これは年金だけに限っても、1940年生まれの方とことし生まれた方との生涯におけるいわゆる格差は、この改正によってどのぐらい縮まったのか。改正前は7100万円の差が6200万円と、900万円、年金だけで実は少し縮まった。しかし、その差は余り縮小していないんですね。年金財政そのものは非常に好転しているけれども、そういう世代間の格差というのは非常に大きな格差が依然として残されている。その意味で、私は、この格差はやむを得ない格差とはなかなか言えないんじゃないかなと。
 そういう意味で、国民年金の問題を空洞化の問題を含めてやっていますが、厚生年金ももちろん空洞化しているけれども、そういう改革が余り効果を及ぼしていないのではないかなというふうに思っていますから、私は、その点はやはりきちんと世代間の公平ということを追求する必要があるなと。
 そこで、先ほど来のお話を聞いていて、税と保険料の関係なんですが、伊吹文明議員は税の専門家であるので、こんなことを言ったら笑われるかもしれませんが、少し発想を変えてみたらどうか。
 つまり、保険料というのは、一つは、厚生年金なんかの場合は、これは目的所得税じゃないか。つまり、保険ということに絞った所得税じゃないですか、目的税じゃないですか。あるいは国民年金でいえば、これは人頭税ですよ、月1万3300円、少し上がりましたけれども。それを目的消費税に変えたら、これは所得、消費、資産と課税対象がありますが、所得から消費へ、大きな間接税への流れを含めて、これを目的税にするということで、実はそこは、大変今まで難問だった問題がクリアできるんじゃないんだろうかというふうに思えてなりません。
 そういう意味では、先ほど4分の3まで税でいいじゃないかとおっしゃったんですが、私は、4分の3まで来たら4分の4まで来て当然だし、そのときにいわゆる消費税というものを目的消費税という形できちんと位置づければ、そこはいわゆる3号被保険者問題だとかさまざまな問題をかなりクリアできるんではないかなというふうに思えてならないわけであります。
 その意味で、先ほど生活保護の問題とも関連、出てまいりましたけれども、これは私の個人的な見解なのかもしれませんが、一般の税を使うのと目的消費税を使うのと分離して考える必要があるんじゃないか。
 つまり、一般の税を使うということは、これはやはりよほどのことがないと、つまり、例えば資産を持っていませんねとか、ミーンズテストが行われるわけでありますが、しかし、スウェーデンなんかでやられている場合にはミーンズテストがございません。そうすると、それは何かというと、我々がこれは年金にかけるんですよというふうに持っていったものをそのまま適用しているわけでありますから、そこは、私は、いわゆる誤解があるのではないかな、そこのところはよく厚生省から言われるんですが、そのように思っています。
 それで、先ほどの話を聞いて、厚生省と財務省の間で、厚生労働省が持っている権限というのは、年金保険料を上げることがどうか、税ということになると財務省の権限になる。私は、そこのところは、目的税ということをきちんと明確にしながら、余り目的税をつくることは賛成しませんけれども、その点はこの委員会の中でぜひ論議をしてみたい点だと思っております。
 以上です。
○井上議員 きょうは公的年金が必要であるか否かというそもそも論で、今ごろこういうことをやらなければいけないのかなということを率直に思っておったわけですけれども、きょうは皆さんのそれぞれ御議論をお伺いしておりまして、大変大きな意義があったなということを実感いたしました。
 それは、公的年金が、岡田さんは長生きのリスクとおっしゃいましたけれども、私はリスクとは思っていませんけれども、長生きを前提にするということと、それから経済変動に対応していくということを考えますと、やはり公的年金は必要であるし、公的年金以外に老後の生活の柱になるものはない。ここは、そういう意味ではコンセンサスができているんじゃないかというふうに思います。
 それからもう一点、世代間扶養というのが基本的な考え方で、ということは、賦課方式が年金の基本であるということも、ちょっと共産党さんがおっしゃった、最低保障年金に納めた保険料に応じて上乗せをするとおっしゃった意味は、これは積立方式なのか賦課方式なのかちょっとわかりませんけれども、おおむね賦課方式であるということが恐らくコンセンサスとして合意ができているんじゃないかなというふうに思います。
 ということを考えますと、負担可能な水準と給付の水準のバランスをとらなければいけないわけですけれども、人口構成は時代によって変わっていくわけでございますから、ある世代にとっては負担が重くなる、ある世代にとっては負担が軽くなるということは、ある程度これは避けられない。ということを考えますと、どういう年金制度を仕組むにしても、やはり現役世代の人たちの年金に対する理解というものをあらゆる手段を通じてきちっとしていくということが、年金制度を安定させる大前提になるんじゃないかなというふうに思うわけでございます。
 そういう意味で、せっかくきょうこうした議論をやったわけでございますから、公的年金が必要であるということ、世代間扶養として賦課年金方式が基本的なコンセンサスであるということを確認して前に進むということが、私は、きょうやった一つの大きな意味じゃないかなということを思いますので、その点についてもぜひ御検討いただければありがたいな、このように思います。
○与謝野会長 委員の方に申し上げますが、今札を立てている方以外御発言がなければ、今札を立てている方のみをこれから30分以内に指名することにいたしますが、御希望があれば、今のうちに札を立ててください。
 それでは、2名の方が立てられましたので、8名の方に30分以内でやっていただきますので、3分という時間は厳守していただきませんと全員が発言できませんので、そのように御承知おきをいただきたいと思います。
○山本議員 公的年金制度を否定する人はここにはいないと思うんですが、問題は、公的年金の範囲と給付水準の問題だと思います。
 老齢年金に合わせて障害者の生活保障を年金で行うのかどうか。保険方式で行えば、無年金障害者が出ることは避けられないというふうに思います。2階部分をどうするか。民営化の主張もありますし、自営業者に2階が必要かどうかということもあります。任意加入の国民年金基金をどういうふうに位置づけるのかという問題だと思います。
 それから、水準の問題ですけれども、特に基礎年金の水準の問題だと思います。高齢者がすべて生活保護になっては困ると鈴木先生は最初におっしゃいましたけれども、しかしながら、1万6900円まで上がり続ける保険料、あるいは今回導入されました多段階免除制度を使いますと、低年金者が制度的に生み出される、貧しい人は一生貧しいままだということになってしまう。
 25年間の加入期間という問題もありますし、マクロ経済スライドが基礎年金にも適用されたという問題もあります。要は、無年金、低年金者が制度的に発生してくるという制度になっている。このことをもってして、やはりこの国民年金制度、基礎年金制度は機能不全に陥っていると言っても私は過言ではないというふうに思っております。
 問題は、年金の性格に対する共通の認識だと思います。積立方式でスタートしましたけれども、今は修正賦課方式になっている。そういうふうに考えますと、社会的扶養を行っているという言い方は、実は、税を使っているという言い方とほぼ等しいと私は思います。有利か不利かという言い方をするのは、これは社会保険の考え方に基づいた発想でして、こういう意味では、それぞれの立論の仕方が違うというふうに思います。
 見かけ上であれ何であれ、積み立てに依存している社会保険方式と賦課方式に基づいている税方式、この2つの考え方を年金制度の中でしっかり整理をするということが私は必要だと思います。
 坂口先生がおっしゃいました社会保険料の方が取りやすいという部分は、これは低年金者が出てもよいということを言っているのと私は同じだと思っております。要は、低年金になるのは個人の責任だと言うのかどうか、あるいは、国がどこまで責任を持つべきだ、国の責任はどこにあるのか、このことについての共通認識が私はやはり一番重要なんだと思っております。
 阿部先生がおっしゃいました社会保障制度番号、ソーシャルセキュリティーナンバーですが、私はやはり、基礎年金番号を活用しながら、こういった制度の整備をしていくことも大変重要だと思っていまして、早くやらなければいけないことは早くやっていこう。それは、今やっていかないと、数年先では間に合わないということがいっぱいありますので、そういう意味では、いろいろな御提案、賛成できる部分がありますから、そういうことの実現に向かって議論していくべきだと思います。
 繰り返しますけれども、公的年金の範囲はどこまでかということについての個々人の認識を一致させることが大変重要だと思います。
 以上です。
○中塚議員 民主党の中塚です。
 きょうまで皆さんの議論を聞かせていただいて、きょうのテーマ、公的年金制度の必要性ということですけれども、冒頭、やはり与党の御発言の中で、昨年の改正が抜本的であったとか、あるいは、これで安定的に持続可能な年金制度になったというお話があったわけなんですが、確かに、現行の社会保険の年金方式というものを維持していくという意味では、昨年の改革によって、それはできたんだろうと思うんですね。
 というのは、人口動態とかあるいは雇用形態とか就労構造とか、そういったものを一切ネグって、保険料を上げ、年金の給付を下げるということであるならば、確かに、社会保険方式はずっと続けていく、現行制度をずっと続けていくということは可能だと思うんですよ。
 ところが、そういったことで果たして本当に、本来の年金の持っている意義といいますか意味といいますか、年金によって私たちの老後を含めた人生設計がちゃんと描けるのかどうなのかということについては、全くもって答えは出ていないんじゃないのか。だから、公的年金の必要性というのは、それは議論がないというふうにさっきからおっしゃるけれども、与党の皆さんのおっしゃる公的年金制度の必要性というのは、現行の保険制度、現行の年金制度を維持するということでしかないんだという感想を持ちました。
 その上で、改めて、特に基礎年金の、私どもは消費税の目的税化ということを言うわけなんですが、先ほど与党の委員から、税だと負担が大きくなるというお話もございました。でも、そもそも年金というのは、総給付額が確定してしまえば、あとは、その財源をどういうふうに調達するか。それは、いかに公平に調達をして透明に使うかということでしかないわけですから、公平というのは、もちろん働き方の問題とか家族の問題とか、いろいろな意味での公平というのを考えなきゃいけないんですけれども、保険自体がやはり特定財源的な性格を持っているんだと私は思います。
 皆年金ということは、要は保険料も皆で負担をするということなんですから、そういった意味で、消費税という選択肢を排除するということはあり得ないと思いますし、加えて、財政の問題についてなんですけれども、消費税方式と生活保護との関連ですが、平成17年度の予算は、生活保護費が2兆円近くにも上っている。国の手取りの消費税が大体1兆8000億ですから、そういった意味で、消費税の1%分ぐらいは生活保護に使われている。将来無年金者が出た場合に、結局、生活保護で手当てをするということになってしまうと、私は、それこそ2010年代初頭のプライマリーバランス回復なんて夢のまた夢なんじゃないか、そういうふうにも思うわけです。
 そういった意味で、国民本位の年金制度を組み立てるということが、ひいては財政の健全化ということにもつながっていくのではないのか、私はそういうふうに感じております。
○枝野議員 先ほどから、特に最初に鈴木先生が世代間のお話をされました。私も、その話は理屈の上ではもっともだと思うんですが、ここにいる人間みんな、2人を除いて、ほとんど40歳以上です。今の若い世代の皆さんは、我々と明らかに時代認識が違っています。
 つまり、先輩世代よりも自分たちの世代の方がいい生活ができる、よりハッピーになるということを信じていれば、ある部分で負担が大きくなってもしようがないわねというようなことは成り立つんですが、明らかに、今の若い世代のかなりの部分は、自分たちは先輩世代よりも悪くなっていく中で生きていくのではないかという物すごく不安の中に置かれています。財政赤字が一番典型ですけれども。
 そうしたところの中で、あなたたちは、年金のところでは損をするけれども、トータルで考えれば得もあるんだからいいじゃないという話は、理屈の上では正しいと私も思うんですが、実は説得力を持っていないというのが若い世代の年金離れを生んでいる。この人たちに対して、年金を納めるということについて納得をさせないといけないということが大事なポイントなのではないかと思っています。
 そこで、保険料を納める側あるいは税で負担をする側の観点から公的年金制度の必要性を考えると、私は二つにちゃんと分けるべきだと思います。
 一つは、個人として考えたときは、最初、先ほど来ずっと出ていますとおり、長生きのリスク、平均寿命より長く生きちゃったときには自分で貯金をしていただけでは何ともならないということになるわけですし、それから経済状況、貨幣価値が変わったのに対応できないという意味で、このリスクを分散させる、これはいわゆる保険という概念で成り立ち得る話です。
 ただ、公的に年金制度を行うということのもう一つの意味は、やはり社会の安定。つまり、高齢者で仕事もなくて収入もないという人たちをうば捨て山に捨てることのできる社会ではありません。この人たちがちゃんと生きていけるようにするために、社会全体としてコストを負担しなきゃなりませんねと。
 そのときに、では、収入もなくて自分で用意していなかった人は全部生活保護でいいのかというと、これはこれで、みずから準備をしてきた立場からすればとても納得できないということになりますから、この個人としてのリスクの分散と社会としての安定がここで初めて結びついてくる。
 つまり、最低限のところは、個人のリスク分散としての年金制度をちゃんと自分で持って、そして将来の生活の最低限の安定をしてください、それでも足りない人たちがいる部分については税できちっと支えましょうよ、こういう話になっていくのが負担をする側からいって納得できる仕組みではないのか。特に、社会としての安定ということを考えたときには、やはり低所得者層がある程度自助努力的な、つまり保険方式、保険概念に基づく年金を持っているにもかかわらず、それでは少ないから何とかしましょうよという、補うという概念でなければ、備えてきた人、資産を持っている人、高所得の人からすればとても納得できない。
 ということになると、やはり問われるのは国民年金のところで、今未納、未加入が言われている人とかパート、アルバイトの人だということになっていくわけで、この部分のところを、きちっと最低限、一定程度の所得に比例した年金を持って、それがあるんだけれども足りないから税でやりましょう、こういう概念が要るんではないかということを申し上げたい。
 最後に一点だけ。先ほど来、税が入るから得だという議論がありましたが、これは私は違うと思います。つまり、納める方からすれば、保険料であれ税であれ、どうせ自分たちが将来負担するんでしょうというのはみんなわかっていますから、結局こんな制度はだめだよねという不信を受けているんだということを考えないといけないというふうに思っています。
 以上です。
○水島議員 民主党の水島広子でございます。
 私もきょうの議論をまた伺っておりまして、ぜひ先輩の皆様にお願いを申し上げたいと思うんですけれども、まず、きょう、不安をあおる、あおらないという議論がございました。もちろん、それに対しては、私は現状を正しく認識するということが大前提として必要なことだと思うんですが、そこにさらに追加して、精神性について語るのであれば、ここで必要とされていることは、やはり協調の精神をいかにして引き出せるような議論ができるかということであると思います。
 年金については、私は、自立自助という言葉が先ほどございましたけれども、この世代間扶養の仕組みを見ますと、自立自助の仕組みというよりは協調の仕組みだと思っております。それについて、損得という言葉がきょうも出てきているわけですけれども、ぜひこれを世代間扶助の、本当に助け合いの制度としてきちんと持続していけるような議論が必要だと思います。
 今、年金について一般の方々とお話をしますと、大きく言うと、世代間の対立構造に持ち込まれていたり、また、特に第3号被保険者をめぐっては、本人たちが望まないレベルでの対立構造が続いてきたというような悲しい歴史がございます。そんな中で、いかに年金を、不毛な対立構造から、人々が本当に喜んで協調し合えるような枠組みとして提供できるかというところに政治の責任があると思っております。
 そのためには、まずは制度の信頼性と公平性を確保して安心を与えることによって、それぞれの人が喜んで、進んでお互いに助け合おうという気持ちを持てるような仕組みをぜひつくっていく必要があると思っております。そういう意味では、国民年金の現状を無視するわけには到底いかないというふうに思っております。
 既にもう議論になっておりますけれども、本来の概念からいって対象となるべきではないパート労働者の方たちなどが今ここに入っているわけであって、昨年の改正でも、坂口前大臣がきょういらっしゃっておりますが、政府としてはパート労働者の加入の拡大の必要性を認めながらも、実際のところは、経済界からの反発が強くて実現できなかったということでございます。実際に個々の事業主の方たちとお話ししても、これは大変難しい課題であることは私も感じておりますけれども、そうであれば、やはり年金の枠組みそのものを変えなければいけないと思っております。
 今のように制度を分立させている場合には、政策判断として制度を分立させるというときには、やはり当事者からのよほど強い希望がなければそのような制度はつくるべきではないと思いますし、今年金制度に関して必要とされているのは、分立ではなく普遍的な制度にすべきということを、当事者の方たちが今の国民年金制度を望んでいるわけではないということから考えましても、私は普遍的な制度へと変える必要があると思っております。
 なお、先ほど枝野議員の方から若い世代の話がありましたけれども、私、若い世代、特に議員という立場から言わせていただければ、今までの経緯の議論というのも大変勉強にはなってありがたいんですけれども、やはり一刻も早く民主党案を俎上にのせていただいて、現状に合った年金制度を議論していただきたいということを最後に一言お願い申し上げたいと思います。
○佐々木議員 今までの議論をお聞きして、やはり公的年金制度の必要性ということについては、各党ともさまざまな角度から、これはもう当たり前のこととして議論されたと思います。
 例えば、先ほど私は若者の立場から申し上げましたけれども、高齢者の生活実態を見ましても、2002年度の国民生活基礎調査によりますと、高齢者世帯のうち、公的年金以外に収入がないという方が全世帯の57%で、年収300万円未満の世帯では71%。先ほど横路議員も若干触れられましたけれども、やはり年金なしに生活できない、こういうのが実態であります。しかし、それが非常に低い、あるいは無年金の方が広範にいらっしゃる。したがって、そこをどう解決するかというのが課題であろうと思うんですね。
 我々は最低保障年金制度というもので底上げを図るという主張をしておりますが、そこで問題は、一体その財源をどうするのかということであります。
 先ほどから税か保険料かという話がありますが、例えば最低保障年金という主張を我々はしておりますが、それはやはり税である。しかし、その税を一体だれが負担するかが問題だと思うんです。今、消費税の増税ということを当たり前であるかのような議論が行われておりますけれども、我々は、それはおかしいんじゃないか、反対であると主張しております。
 なぜかといいますと、税制というのはさまざまな角度から検討しなきゃならない。例えば法人税、所得税あるいは消費税、この全体の税制の中で一体どのような仕組みが望ましいかということを議論しなければならない。以前に、坂口さんが大臣のころに税の議論をしたような記憶がありますが、その場合、なぜ消費税でなきゃならぬのかという話をしましたら、いや、消費税だけではなくて、法人税、所得税も含めて検討するんだ、こういうお話がありました。しかし、その後、政府の実際の検討を見ますと、法人税は下げられてきました。42%の基本税率が30%、あるいは最高税率の引き下げがあった。しかし、消費税は引き上がったままで、さらにこれはふえていこうとしている。最近は、政府税調は、さまざまな給与・扶養控除を縮小する、あるいは定率減税については縮小廃止と。
 何でサラリーマンや庶民にそんなに負担を負わせなきゃならぬのか。これだけ収益の上がっている大企業の負担はなぜ軽減を続けなきゃならぬのか。高額所得者はずっと減税のままで、果たしてそれでいいのか。やはりこういう議論をしっかりやらないと、税全体の構造といいますか、そういう問題をやっていかなければならないのではないか。もちろん歳出の問題もあります。しかし、歳入の面での税のあり方というのは何も消費税だけじゃないんです。そういう点をはっきりさせなきゃならぬということを申し上げておきたいと思います。
○岡田議員 まず最初に、先ほど坂口議員が、私が9九月というふうに発言したというお話がありました。私は秋という趣旨で申し上げましたので、秋が10月なのか11月なのか、いろいろ議論はあると思いますが、そこはそういうふうに申し上げておきたいと思います。
 さて、私は、この合同会議は国民が非常に期待している重要な会議だというふうに考えますが、今まで余り進展がなかったことは残念だと冒頭申し上げました。例えば、合同会議で議論すべきものとして、共済と厚生年金の一元化の具体論について議論すべきだとか、あるいは国民年金についてどうやって2分の1まで国庫負担を持っていくか、その議論をすべきだというような発言もあったと記憶しております。そういった議論がここに期待されているのではなくて、より大きな改革の議論が期待されている、そういうふうに私は理解をしております。
 きょうも公明党の遠山さんの方から、国民年金について壊れているという私の発言について、不安感をあおるものだというお話がありましたが、私は、この会議に求められているのは、年金制度について、現実から国民の目をそらしてしまう、そういうことではなくて、やはり政治家である我々がその問題の本質に切り込んで、そして、それを改革していくという姿勢をしっかり見せること、そのことを通じて、年金制度について、あるいは政治についてしっかりと信頼感を取り戻していくということが重要だというふうに思っています。
 きょうの議論全体をお聞きしまして、私は、おおむね前向きなものだったと思いますが、特に、与党側からの坂口議員と伊吹議員の御発言は、今までにない前向きなものがあったというふうに思って、大変評価をしております。
 ぜひ、よりよい年金制度をつくるためにどうしたらいいかという視点でこれからもしっかりとした議論を続けていく、その責任は我々にあるということを最後に申し上げておきたいと思います。
○田村議員 今もお話をいろいろとお聞かせいただいておったわけでありますが、世代間の不公平という問題が出てまいりました。
 ただ、これは民主党案も、前回お話をお聞かせいただきますと完全積立方式ではないということがわかったわけでありまして、それぞれの個人勘定を金額をそのまま張りつけて積み立てていくわけではありませんから、当然のごとく、お金はバーチャルな世界で積み立ててある。人口構成が変わってくれば、将来的には、今約束してある給付金額、保険料、これをそのままフィックスしていこうと思いますと、どこかでまた税を入れるか何かしなきゃもたないという制度なのであろう。
 いずれにいたしましても、制度を変えるにしても何にいたしましても、以前の、今もらっている方々と同じような形にはなりませんから、やはり人口構成というものは、社会保障のあり方から考えれば、医療も、それから介護もそうでありましょう、世代間で不公平というものはやはりある程度生まれてきても仕方がない。これは人口の構成の変化でありますから、そこはある程度許容していただかなければならないのだろうと思います。
 それからもう1点、ニート、フリーター等々の問題が出てまいりました。厚生年金の適用拡大という問題で、例えばフリーターの方々それからパートの方々、これは1つ考え得る可能性があるのかな、このように思います。
 問題は、自営業者も含めて、未納者がいるという話が非常に大きくなっています。これは、民主党案、ぜひとも具体的な話を教えていただきたいのは、民主党案にいたしましても、例えば所得捕捉で、本当に納番で所得が捕捉できるかという問題はあると思います。納番を入れても完全には捕捉できないのだと思うんですが、捕捉できたとしても、源泉徴収ならば保険料を取れますけれども、そうじゃない限りはやはり取りに行かなきゃならない。そうなってきたときには、やはり未納者というものが出てくるわけでありまして、そこはいい方法があればまた教えていただければ。具体的な案がちょっとまだわからないものでありますから、そこのところを教えていただければありがたいと思います。
 最後に、税の問題が出ました。
 これは、民主党案と社民党案は多分違うんだと思います。民主党案は、お話しのとおり、保険料を払わなければ多分もらえない。それは免除になる方々はいるとは思いますけれども、保険料を払うだけの所得がある方が保険料を払わなければ最低保障年金をもらえないという話だと思います。
 社民党は、もらえるのかな、そういうふうな気がいたしております。そうなると、特に社民党案の場合は、先ほど峰崎先生が言われたミーンズテスト、これは弱い方々を国全体でどう支えるかと考えたときにどう割り切るかの部分だと思います。例えば、資産はたくさんある、しかし所得がなかったから納められなかった、もしくは、遺産相続でばっと資産が来た、こういうときに、こういう方々まで最低保障年金のような概念で国民全体がその方の給付を負担するべきなのであるか。ここは割り切りが必要な部分であろうと思いますので、これからいろいろな議論をさせていただく必要があるかな。
 我々自民党も、国民年金の金額自体が、特に満額もらっている方はまだぎりぎりかなと思っておりますが、そうじゃない方々、多段階免除者、特に、言われたとおり、これから給付金額が非常に抑えられてまいりますから、これと生活保護との関係。全くフリーライダーで生活保護をもらう方々と、免除があったにしても、ちゃんと保険料は納めていた、それで生活保護を受ける方々、これが全く違うという議論はたえられるのかなというような思いがございまして、これからその部分は大きな改革をしなきゃならぬな、こんなふうに思います。
○福島議員 公明党の福島豊です。
 本日は、公的年金の必要性ということで議論が行われたわけでありますが、各党、この点については基本的に認識を一致することができたというふうに思います。
 公的年金というものは必要であるし、必要であればなおさらのこと、将来にわたってこれを維持していかなければいけないということなんだろうというふうに思います。
 国民の年金に対しての不信、不安、こういうものはさまざまなものによりますけれども、この国会という場でコンセンサスが得られたことについて、国民に明確に一つ一つ発信していく必要がある、公的年金制度は将来にわたって堅持されるものだ、こういうような確認をこの合同会議で行っていくことが必要だというふうに私は思っております。
 次に、二点目でありますが、先ほど水島先生から、民主党案を早く俎上に上げていただきたい、こういう話でありますが、私どもも賛成であります。
 ただ、俎上に上げるに当たりましては、伊吹先生から御指摘がありましたように、最低保障年金というのは高齢生活保護なのかどうなのか、こういう基本的な事柄について明確にしていただいた上で、この合同会議の場に明らかにしていただければ。
 それ以外にもたくさん指摘されたことはありますので、俎上に上げるということはそういうことを明確にすることが前提であるというふうに申し上げておきたいと思いますし、それは期待をしておりますので、次回までとは言いませんけれども、できるだけ早く示していただきたいというふうに思っております。
 一元化という話でありますけれども、現在の年金制度に、例えば国民年金の空洞化、問題があるということを否定するわけではありません。しかし、それは一元化ということによってしか解決できないかということになると、話は別であるというふうに思います。
 就労形態の多様化ということについて現行の厚生年金が十分対応できていない、これも事実であります。非正規労働者に対してどのような厚生年金の適用を行っていくのか、これがこの場でもコンセンサスが得られればいいのではないかというふうに私は思っております。そういうことによって、空洞化について、一方の側からこれはぐっと抑えていくことができる。
 そして、一方はやはり徴収なんです。そこのところは、先ほど御指摘ありましたけれども、社会保障番号、これはぜひコンセンサスを得るべきだというふうに私は思っておりますが、社会保険の一元的運用、医療、年金、また雇用も入っていいと思いますけれども、そういう姿というものを早く示して、こうした空洞化に歯どめをかけるということが必要だ。
 先ほど、崩壊と、事実を示すことが必要だという岡田代表の意見がありましたけれども、崩壊しているということではなくて、こういう危機をどう乗り越えるのか。公的年金が必要だ、こういう前提に立っているわけでありますから、そういう方向で発言をすることが政治家としては極めて大切ではないかというふうに私は思います。
 そしてまた、国民年金の額の問題とか保険料の問題があります。これは生活保護との関連で整理をしなければいけない点は多々あるというふうに思います。
 そういう具体的な事柄についてより議論が深められることを期待して、私の発言を終わります。
○与謝野会長 それでは、時間も参りましたので、本日の自由討議は終了することにいたします。

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