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東海での活動

東海での活動 − 政府への要請愛知県雇用・労働者の権利医療・介護・障害者・年金

【08.12.05】党愛知県委員会の政府要請に参加

 2008年12月5日、党愛知県委員会の皆さんが政府要請を行い、佐々木憲昭議員も同席しました。
 この要請には、瀬古由起子元衆議院議員、八田ひろ子元参議院議員、木村えみ、さいとう愛子両小選挙区候補、それにわしの恵子、梅原紀美子、加藤典子、くれまつ順子、山口清明名古屋市議団の皆さんが参加しました。  

 要請では、親の保険料滞納などで、子どもが国民健康保険の「無保険」状態になっている問題をとりあげ、保険証の速やかな発行を要請しました。
 厚生労働省は、10月30日に実態調査の結果を発表し、「無保険」状態への「緊急的な対応」として、数カ月に限定した短期保険証の発行をおこなうよう自治体に通知を出していますが、自治体によっては運用はまちまちです。
 厚生労働省は、支払いが悪意かどうかを調査し正確に把握してから判断すると言っていますが、それだと無保険になっている子どもの緊急事態に対応できません。
 子どものいる世帯には、「まず保険証を発行し、そのなかで不当なものが分かればそれに対応するというやり方に改善すべきだ」と求めました。  

 続いて、失業した非正規労働者の生活・就業支援について要請しました。
 とりわけ、現に雇用保険に入っていないまま、雇用を打ち切られた非正規労働者にたいして、保険適用に道を開くことを求めました。

 要請内容の詳細や政府の回答については、瀬古ゆき子元衆議院議員のホームページをご覧ください。
リンク【せこゆきこのひまわりレポート】2008年12月5日


厚生労働省への要請文(国民健康保険問題)

国民健康保険料(税)滞納世帯への保険証取り上げ・資格証明書交付の中止を求める緊急申し入れ
 親が国民健康保険の保険料(税)を払えないために国保証を取り上げられ、「無保険」状態になっている中学生以下の子どもの調査が厚生労働省で初めて行われ、全国で3万2903人、愛知県内では、12市町で178世帯279人にのぼることが明らかにされています。
 全国保険医団体連合会が行った受診率調査では、資格証明書を交付された場合、一般被保険者のわずか50分の1しか受診できていないことがわかっています。資格証明書交付などにより受診が遅れ、死亡した事例も報道されています。
 政府はこの問題で、世帯の事情の把握や短期保険証の活用とともに、緊急的対応として申し出があった場合に、子どもにのみ短期保険証を交付するように通知しています。しかし、親に保険証がなく、受診抑制で自らの健康を害するようなことがあれば、その子の生活は保障されません。
 愛知県下の日本共産党の地方議員(団)は、名古屋市議団が11月10日に市長に対し、「国保の保険料滞納世帯の中で、子どものいる世帯には資格証明書を発行せず、正規の保険証を交付すること」を申し入れるなどのとりくみをすすめていますが、問題の重大性にかんがみ、貴職に以下のことを強く要望します。

  1. 保険料滞納者に対する保険証取り上げ・資格証明書交付は、国民皆保険制度の崩壊に道を開き、憲法25条を侵すものであり、ただちに中止してください。
  2. また、政府はこの間、自治体に対して機械的対応を戒めるよう通知していますが、2005年には週刊『国保実務』(5月23日発行)で、土佐和男・厚生労働省保険局国民健康保健課課長補佐が、「(資格証明書の)発行基準も機械的なものだけではなく・・・、乳幼児の医療費助成の上乗せ支給している地域では対象となる乳幼児が含まれる世帯は資格証明書の対象外とすることを検討すべき」と述べていました。この考え方が自治体に徹底され、具体化されるだけでも、「子どもの無保険」問題はさしあたり少なからず解消されると考えますが、国としてはさらに一歩進め、子どものいる世帯をすべて資格証明書の交付対象としないことを方針として明示してください。
  3. こうした取り扱いを理由として、交付金などで自治体が不利益にならないようにしてください。

厚生労働省への要請文(雇用問題)

大企業による大量の「首切り」「雇い止め」に歯止めをかけ、雇用とくらしを守るための緊急申し入れ
 いま、愛知県内でもトヨタや三菱自動車工業をはじめ、大企業による非正規労働者の大量「雇い止め」や下請け企業への単価切り下げ・仕事減らしなどが横行するかつてない異常事態となっています。
 これまで低賃金で働かされ、企業に空前の利益をもたらす役割を担わされてきた非正規労働者を、「モノのように使い捨てする」やり方は絶対に許されません。
 大企業がこの間に大儲けした利益やため込んでいる内部留保金を雇用維持と確保のために活用することは、労働者のくらしを守り、日本経済を維持する上で、欠かせない社会的責任です。
 県民の雇用と暮らしを守り、さらに地域はもとより日本の経済全体の健全な回復を図るために、以下の対策をとることを緊急に申し入れます。

  1. 雇用対策法で義務づけられている、大量離職届け及び再就職援助計画の提出については、「1カ月の期間内の常時雇用労働者30人以上」に限定せず、派遣労働者や期間労働者も含め30人以下も提出を義務づけ、大量解雇を規制し、再就職の支援を厳格に行うようにすること。
  2. 派遣社員、期間社員をはじめとする大量解雇、「雇い止め」を中止し、雇用を維持するための最大限の努力をするよう経済団体、主要企業に対する指導と監督を強化すること。
  3. 失業した労働者の生活と再就職への支援を抜本的に拡充すること。非正規労働者も失業給付が受けられるように改善すること。雇用保険から排除されて未加入だった労働者を含め、生活と再就職、職業訓練などへの支援を抜本的に強化すること。
  4. 派遣の打ち切りと同時に、寮などの住居からすぐに退去させず、再就職まで保障するように、派遣元、派遣先の各事業者に求めること。減産を理由にした解雇や、派遣の打ち切り、更新の拒否などはすべて、雇用保険の退職理由を「会社都合」にすること。
  5. 労働者派遣事業法を抜本改正し、派遣労働者の生活と権利を保護する派遣労働者保護法とすること。また、派遣労働は常用雇用の代替にしてはならず、臨時的・一時的業務に限るという原則を明文化すること。

厚生労働省への要請文(生活保護問題)

生活保護制度の充実と、生活・住居困窮者への一時保護施設設置の緊急申し入れ
 長年にわたる自民党の小泉構造改革のもとで、格差と貧困の広がりが大きな社会問題となっていますが、それに加えて、大企業による減益を理由にした大幅な「首切り」「雇い止め」の進行にともなって、生活困窮者や、「ホームレス」や「ネットカフェ難民」など住居困窮者が大幅に増加しています。
 愛知県岡崎市では、生活保護の民間の一時保護施設が満杯となり、県営住宅の部屋の借り上げ、ホテルの借り上げ等で対応していますが、予算を圧迫し、十分な対応ができていないのが実状です。名古屋市でも名古屋市議団の10月の調査で、笹島寮(更正施設)に空きが4つしかなく、24歳の若者も宿泊していることが明らかになっています。
 憲法25条は、健康で文化的な生活をおくる権利をすべての国民に保障しており、今日の事態に国が責任をもって対応することが求められています。
 ついては、以下の点について、貴職に緊急に申し入れます。

  1. 生活困窮者、住居困窮者への対応は国が第一義的に責任をもつべきです。地方自治体任せにせず、国として雇用促進住宅の空き家の提供、民間施設の借り上げを含め、一時保護施設(シェルター)を各地に早急に設置してください。
  2. 生活保護の住宅扶助基準は特別基準を含めても、民間の平均賃貸料と比べても低すぎます。住居で安定して生活できる水準に引き上げてください。

厚生労働省への要請文(障害児問題)

障害のある子どもの放課後活動事業の制度化に関する申し入れ
 障害児のより身近な通所施設としてのいわゆる「児童ディサービス」は、愛知県でも116か所あり、障害児をもつ家庭や地域にとってかけがえのない存在になっているが、その運営はもっぱら、障害児をもつ親やボランティアなどの善意で支えられ、極めて厳しい状況に置かれています。
 厚生労働省の「障害児支援の見直しに関する検討会」は、障害児の学齢期に関して、「放課後や夏休み等の時間を合わせると、学校にいる時間や家庭にいる時間と同じになるなど、放課後や夏休み等の対応は重要なもの」であり、「単なる居場所としてだけではなく、子どもの発達に必要な訓練や指導など療育的な事業を実施するものについては、放課後型のディサービスとして、新たな枠組みで事業を実施していくことを検討していくべきである」などと報告しました。
 これらのことを踏まえ、以下、要望します。

  1. 「障害のある子ども(小学生から高校生まで)の成長と発達を支援する」とともに「保護者の就労」「保護者のレスパイト」にも資するものとして、小学生から高校生までの障害のある子どもを対象に、通学している学校の種別、保護者の就労の有無を問わず、放課後活動事業を早期に制度化すること。
  2. 事業の具体的内容として、「子どもが毎日通える」「放課後活動にふさわしい施設・設備」「専門的な力量を持った常勤職員」「放課後活動にふさわしい実践のプログラム」など、現場関係者の要望が満たされるようにすること。

厚生労働省への要請文(人工透析問題)

人工透析の改善に関する申し入れ
 人工透析患者は、全国で28万人、愛知県で1万5千人に及んでいます。
 しかし、現在、愛知県内では人工透析を行う病院が公立病院を中心に減りつつあり、特に蒲郡、高浜、新城など夜間透析を行う病院が減ってきています。その原因は、診療報酬点数が、平成17年に「1回5000点が2400点に、夜間加算点数は500点から200点に削減された」ことです。
 「1病院1日70人以上をこなさないと病院経営が成り立たない」「患者6人に、医師1人・看護師2人の体制が必要(以前は看護師3〜4人だった)だが、看護師は1人が現状となっている」「夜間透析のための職員確保が厳しい」などの問題が生まれています。
 人工透析患者が全国で年1万人増えるのに、政府の医療費抑制政策のために、人工透析医療費予算(年間1兆3千億円)は増額されていません。このような現状を打開するため、以下の点について貴職に申し入れます。

  1. 2200億円の予算削減方針を取りやめ、自然増を含む十分な予算を確保し、人工透析医療費を増額すること。
  2. 必要な医療職員を配置した人工透析治療ができるように、診療報酬点数を改善すること。

国土交通省への要請文

トラック輸送事業所の公正取引と労働環境に関する申し入れ
 日本経済を支える物流の軸ともいえるトラック運送事業は、1990年12月の物流二法の施行以降、明らかな過当競争にあります。
 そのため、全日本トラック協会の調査では、標準的運賃に対する実勢運賃の水準は、すべての事業、契約形態で下回っています。
 また、警察庁の「交通統計」によっても、営業用トラックによる交通事故件数は、物流二法施行後、大幅な増加をみています。
 さらに、厚生労働省の「毎月勤労労働統計調査年報」(2005年度)によれば、トラック運送事業の年間実労働時間が2,260時間と、全産業の年間実労働時間より431時間も多い一方で、平均月間収入は、全産業や製造業に比べても低いなど、異常な実態が浮き彫りになっています。
 これらの点をふまえ、以下の点を貴職に申し入れます。

  1. トラック産業の健全な発展を目的とした「貨物自動車運送事業法」第63条に基づく「標準運賃及び標準料金」の設定をおこなうこと。
  2. トラック運転手の労働時間などの労働条件を改善するため、荷主を含む関係業界に対する指導及び個別事業者に対する監督指導を強めること。

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