東海での活動
【07.09.05】「東海環状道路は危険な御望山トンネルのルート変更を!」国土交通省に要請
東海環状道路は、危険な御望山トンネルのルートを変更すべきだと、岐阜県の日本共産党県議、岐阜市議、地元住民が、2007年9月5日、国土交通省に申し入れをしました。
この申し入れには、佐々木憲昭議員、瀬古由起子元衆議院議員、大須賀しずか岐阜県会議員、堀田信夫岐阜市議会議員などが参加しました。
国・県・住民で構成している「調査検討委員会」は、2006年3月、安全性が確認されない御望山のトンネルをやめて、別のルートへの変更を検討するよう要請する「最終報告書」をまとめています。
御望山のふもとで暮らす500人の住民の命を守るには、ルートを変更するのが最善策です。
しかし、代替えルートをどこへ持っていくかを、国土交通省が「検討する」と言いながら、いまだにどのような検討をしているのか、明らかにしていません。
佐々木議員は、10年前から地元自治会の皆さんと運動し、国会でも質問で取り上げてきました。
国土交通省は「結論が出てから報告する」という姿勢ではなく、御望山ルートを完全に断念し、別の安全なルートの検討状況をオープンにすべきです。
国土交通省への要請文
東海環状自動車道西回りルート岐阜市区間についての要請
平素は、地方の基盤整備にご努力いただき、感謝申しあげます。
さて、東海環状自動車道西回りルートについては、今年4月に養老インターチェンジから北勢インターチェンジまでの区間の計画決定がされました。これを契機に、東海環状自動車道建設促進の機運が高まっております。
本年8月1日には、岐阜市黒野地区において「東海環状自動車道岐阜市北西部地域協議会」なるものが設立されました。これは岐阜市黒野小学校区の単位自治会、関係団体を軒並み並べ、入会の意志も会員1人ずつの合意も取らない、また、参加者からは、「自治会長会議だと言われて参加したら、設立総会だったので驚いた」と戸惑いの声も聞かれます。これに対し、御望山トンネル予定の直接関係者である第二千成団地自治会は「御望山を回避するルートに変更したうえでの促進」を要請しています。
私どもは、東海環状自動車道路の建設そのものに反対する立場ではありませんが、住民の命と財産、安全を守るために、岐阜市区間のルート変更を求めるものです。
御望山は、歴史的にも崩落を繰り返す危険な山であり、第二千成団地北の山側斜面は「崩壊危険区域」に指定されていることからも、平成7年、岐阜市議会において、全会一致で「安全性を確認し、説明を行うまでは工事着工してはならない」との決議がされ、都市計画決定においても、同趣旨の付帯意見が付されました。これを受けて、住民・行政・専門家により6年もの年月と膨大な費用をかけて「御望山調査検討会」が重ねられてきました。結論としては「山の安全性は確認できなかった」「ルート変更もありうる」とされたことは、ご承知のとおりです。
こうした経過をふまえ、以下の点についておたずねするとともに、改めてルート変更の結論と、都市計画変更の手続きをとられますよう要請いたします。
- 国交省は、昨年6月御望山調査検討会の結論に対し、「結論は尊重し真摯に対応する」ことをお約束されました。一方、行政・住民からの建設促進の要望も強く、そのためには御望山を避けて通るルートとすることが、一番の決め手であると考えますが貴省の認識をお聞かせ願いたい。
- 検討委員会の結論を受けての、国交省の再検討は1〜2年との目途です。あと1年弱で結果が出されますか? 国の再検討預かりになってから、住民には、全く情報が入りません。その間に今後のスケジュール等に関する中間説明会を開いていただきたい。
- 「再検討」の範囲は御望山だけでしょうか? インターチェンジも含めた専門委員会が対象とした範囲で行うべきであると考えますが、貴省の見解をお伺いしたい。
- 岐阜市椿洞での産業廃棄物不法投棄現場では、現在、地中の発熱・燃焼対策が検討されており、環境省からも「掘削などでの空気の流入は危険」と指摘されています。この地域の計画も見直す必要があると考えますが、貴省の見解はいかがでしょうか。
以上、よろしくお願いいたします。