東海での活動
【01.06.10】「下呂と観光を考える」シンポジウムに参加
2001年6月10日、「下呂をみんなで盛り上げたい。何をすればいいのか一緒に考えよう」と日本共産党下呂支部・同飛騨地区委員会が呼びかけた「下呂と観光を考えるシンポジウム」が、岐阜県下呂町の町民会館で開かれました。
ゲスト・パネリストは、日本観光協会副会長・地元下呂観光協会会長の滝多賀男さん(水明館社長)、「温泉のまち下呂」を町民の立場でPRし活発な活動を続けている「湯鳥(ゆとり)の会」会長の田口洋子さん、そして地元商工会を代表する下呂発展会連合会会長の二村清隆さんです。主催者から佐々木憲昭衆院議員が出席しました。
約100人が参加したシンポジウムには、下呂町の岡前基三郎町長のご挨拶までいただきました。また、助役さんや町の職員、旅館経営者、保守系議員など、ほんとうに各階層の方々が参加。フロアーには、日本調理師会の副会長・岐阜県調理師会会長の吉川俊行委さんもお見えになりました。
下呂温泉は日本三大名泉の1つ。しかし、かつては165万人を超えていた観光客も昨年度は120万人を切っています。不況のなかで廃業・倒産もでています。
パネリストから「地元の産物を味わってもらいたいと努力している」「自然を生かしたまちづくりをと考えている」など、さまざまな提案も。参加者からも「小学生以下の子どもがお金を使わずゆっくり遊べるところがない。つくれば人が集まる」との意見も出され、各界の思いや考えを交流し考える場となりました。
いまでは、国民の多くが”旅に出るゆとり”を失っているのではないでしょうか。1995年に、観光政策審議会が出した答申には、「すべての人には旅をする権利がある」と書いています。そして「旅はすべての人にとって本源的な要求である。人は旅により日常から離れ、未知の自然、文化、環境と出会い、そして新たな自分を発見する」とのべています。──じつは、この答申の作成に、シンポジウムのパネリストになっていただいた滝多賀男さん(日本観光協会副会長)が加わっていたそうです。
国民の多くの方々が「旅に出る自由」がなければ、観光産業は発展しません。そのために、何が必要なのでしょう。佐々木議員は、三つの条件をととえなければならない述べました。
第一は、旅に出るための所得がなければならない。
第二は、自由な時間がなければならない。
第三は、行ってみたい魅力ある観光地がなければならない。
これらの条件をととのえるためには、どうしても国の政策のあり方、政治そのものに深くかかわってきます。
このシンポジウムに、マスコミも注目しました。「読売新聞」は、「参院選の変──風の行方」という特集のなかで、次のように書きました。
──「岐阜県下呂町で今月10日、共産党支部などが『下呂の観光を考えるシンポジウム』を開いた。佐々木憲昭国対副委員長と並び、下呂温泉観光協会長で旅館経営の滝多賀男氏がメーンゲストとして座った。同党が下呂温泉の観光をテーマにシンポジウムを開くのが初めてなら、地元の有力者が同席するのも異例。しかも、滝氏は自民党衆院議員の後援会支部長だった。宿泊者数の落ち込みは深刻で、会場には岡前基三郎町長ら町幹部、旅館経営者ら100人以上が詰めかけた。滝氏は『観光対策を国に要望してほしい。下呂が良くなるのなら、党派は問わない』と、割り切っていた」。