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憲昭からの発信

憲昭からの発信 − 寄稿文

【04.09.02】米軍ヘリ墜落 現場検証も拒否 いまこそ日米地位協定見直しを名タイ

「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2004年9月2日


 米海兵隊普天間基地に隣接する住宅密集地の沖縄国際大に、米海兵隊のCH53D大型輸送ヘリが墜落・炎上した事故は、きわめて重大です。
 事故直後に、米軍が現場前の道路周辺に黄色いテープを張り巡らせました。日本の国内なのに、すべてが米軍の指揮下です。
 しかも、在沖縄米海兵隊が、県警が求めていた現場検証への同意請求にたいして、文書で「日米両国の合意に基づき、検証要請には応じられない」と正式に拒否したというのです。
 アメリカに何もいえない日本政府の姿勢にも腹が立ちます。
 政府は、抗議するどころか政府自身による事故原因の究明や事故処理をいっさい放棄してきました。
 沖縄国際大学は、「米軍ヘリ機体などの搬出に抗議する」との声明文を発表しました。そこには「米軍の誠意のない対応に怒りを感じる。現場回復はわれわれの意向を反映する形では進めておらず、一連の行為は異常というほかない」と厳しく批判しています。
 沖縄県内の各自治体では、抗議決議・意見書が次々とあがっています。
 そのなかで、普天間基地が市中心部に存在し、大事故の危険性が指摘、予見されるなかでの事故は「決して偶然ではない」と強調していま。
 そして、「米軍基地が存在するかぎり、市民、県民を死の恐怖に陥れるこうした事件、事故は絶対なくなるものではない」と訴えています。
 そのさなか、米軍は沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学に墜落したCH53D輸送ヘリコプターと同型のリコプター6機を、イラク派遣のためという名目で、事故後はじめて米軍普天間飛行場を離陸させました。
 米軍の言い分は「墜落原因は事故機特有のもの」だというのですが、説得力ある裏付けは何もありません。
 米軍が、事故現場の周辺を一方的に立ち入り禁止にし、沖縄県警が求めた現場検証をも拒否したのも、その「根拠」にしているのが「合衆国軍隊…の財産の安全」の確保(協定23条などをうたった日米地位協定です。
  地位協定にもとづいて結ばれた日米合意議事録で、日本政府が合衆国の軍隊の財産(墜落ヘリ)について、捜索や差し押え、検証などの権利を放棄していることなども、日本の警察の現場検証を拒否した根拠の1つにあげています。しかし、これらは財産保護の一般的な取り決めにすぎず、政府が毅然と対応すれば現場検証も実現可能です。
 日本の主権と国民の安全を守る立場から、いまこそ屈辱的な日米地位協定の抜本的見直しをおこなうべきです。

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