憲昭からの発信
憲昭からの発信 − 寄稿文
【04.04.08】タキシード 野球場 3浴室付き住宅…在日米軍への『思いやり予算』の使い道名タイ
「名古屋タイムス」『政論紙上バトル 愛知の国会議員が斬る』
愛知選出の若手・中堅国会議員による連載コラム
2004年4月8日
在日米軍にたいして、国民の血税が注ぎ込まれています。その中身をみて、びっくりしました。
なんと、ちょうネクタイやタキシード、野球場、体育館、家族住宅まで……。どうして、そこまでサービスをしなければならないのでしょうか。これは、「しんぶん赤旗」が情報公開請求で入手した防衛施設庁の資料で明らかになったことです。
2004年度の在日米軍に対する「思いやり」予算(在日米軍駐留経費負担)は、2441億円組まれています。
在日米軍は、昨年のイラク戦争にも横須賀基地の空母キティホーク戦闘群や三沢基地のF16戦闘機部隊などが参加しました。そうした地球規模での軍事作戦を支える施設の強化が、今年度の「思いやり」予算でも相次いで進められています。
たとえば横須賀基地では、将来の原子力空母配備もにらんだ12号バース(埠頭)の延伸工事が2005年度完成を目指し、引き続き実施されています。
昨年、最新鋭の空母艦載機FA18スーパーホーネットが配備された厚木基地では、旧海軍時代の建物を使っていた整備用格納庫を新しく建て替える工事も進んでいます。
このほか、米兵の家族住宅798戸(前年度からの継続分も含む)をはじめ、アスレチック・ジム、野球場、プール、消防署、小学校、中学校、独身下士官宿舎、郵便局、歯科診療所といった施設の工事費や調査費も盛り込まれているのです。
そのうえ、米側から要求もないのに、将来の施設建設を見越して新たな建設場所探しのための費用まで盛り込んでいるのです。
なかには、ピストルベルトや弾入れ、警棒つりのほか、ちょうネクタイ、タキシード、ネクタイピン、コック用帽子といったものも含まれています。
司令官の住宅について言えば、浴室が3つもあるのです。日本では考えられないことです。以前、「なぜお風呂が3つもいるのか」と私たちが追及すると、「体格がいいから」という答弁だったというのです。ここまでアメリカべったりの政府ですから、ほんとうになさけなくなります。
この思いやり予算が始まったのが1978年でした。そのときは、62億円でしたが今では40数倍にも膨れ上がっているのです。
思いやる方向が、根本的に間違っているのではないでしょうか。
いま、国民に対しては、医療、年金、介護の改悪、増税などの負担増計画が目白押しです。この2年間で決められた負担増は7兆円を超えます。
国民にはこんなに冷たい政策を進めていながら、米軍にはいたれりつくせりの「思いやり」とは、いったいどこの国の政府か、といいたくなります。
こんな「思いやり予算」をすぐにやめれば、財源は生まれます。その分を社会保障にあてよう、というのが私たちの提案です。