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第557号☆5月25日 国会終盤、悪だくみが蔓延る…

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2014/5/25 第557号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇

 みなさん、こんばんは。佐々木憲昭です。
 急に暑くなりました。皆さんのところはいかがでしたか? 東北から九州の広い範囲で気温が上がり、全国のおよそ半分の観測地点で25度以上の夏日となり、埼玉、三重、鳥取などでは真夏日を記録しています。暖かな南風の影響だそうです。

●選挙制度の問題を衆院議長に“丸投げ”するのか

 ところで、国会も終盤になると悪だくみが蔓延(はびこ)るようになるようです。
 そのひとつが、選挙制度改悪です。22日(木)の衆院議院運営委員会理事会で、逢沢委員長から「(共産・社民以外の)8党より議長に対し設置申し入れのあった『第三者機関(衆議院選挙制度に関する調査会・仮称)』をどう扱うかについて、各会派の意見を聞かせてほしい」という発言があり、各会派の意見表明がありました。8党が設置を要請したこの機関は、小選挙区制を維持し定数削減を行うためのものです。

 日本共産党以外の各党は、「8党で設置を要請したものであり賛成」と表明(社民は委員がいません)。「人選や運営などは丁寧にやるように」と注文する党もありました。
 私は、「第三者機関」の設置に反対を表明しました。

 第1に、議長は、つくられた議会の円満な運営をおこなうことが中心任務です。選挙制度や議員定数は、議会をつくる土台をなすものであり、国民主権・参政権にかかわる問題です。これは、議長の権限をはるかに超えています。議長に下駄を預けるようなことをしてはなりません。

 第2に、選挙制度は、すべての政党が参加して協議し、合意によって進めるのが原則です。それは、議会制民主主義の基礎を築くものだからです。現に、これまで全党参加のもとで、約3年間29回にわたって各党協議が続けられてきました。それを特定の政党が途中で打ち切って、「第三者機関」に“丸投げ”するのは、政党・国会の責任を放棄するものであり、到底、容認できるものではありません。

 第3に、これまで続けられた全党協議で唯一全党で「合意」されたのは、昨年6月の「確認事項」です。そこには「よりよい選挙制度を構築する観点から、現行並立制の功罪を広く評価・検証」すると記しています。すべての政党がこの点で「合意」していたのですから、この「確認事項」に立ち戻って「よりよい選挙制度」に向けた努力を続けるべきです。

 議運委員長の逢沢氏は「各党の意見は議長に報告する。次回また報告することがあれば行いたい」と述べました。この問題は、今週も議運理事会で引き続き協議されることになります。

●機密保護法をめぐる危険な動き

 ふたつは、今年12月までに施行される特定機密保護法をめぐる動きです。
 自民・公明の与党プロジェクトチーム(PT)が、特定秘密保護法の「運用監視」と称して「情報監視審査会」を衆参両院に設置することで、19日(月)に「合意」したと伝えられました。

 記者会見した与党PT座長の町村信孝氏(自民)は、こう言ったそうです。「第1回を4月16日に開いて、水面下で議論してきた。なんで水面下かというとこの人たち(マスコミ)がうるさすぎるものだから、水面下で目立たないように議論を進めた」と。
 与党の議論を、密室で進めてきたのは、いかに国民の批判を恐れているからでしょう。

 骨子案によると、衆参の審査会は、議員8人ずつで構成し、両院の正副議長がオブザーバーとして参加。政府から定期的に報告を聞き、特定秘密の指定や解除の妥当性を調査・審議するとしています。しかも、その会議は非公開で会議録は公開せず、会議を行う施設は電波等の遮断、盗聴防止、入退室の制限などで保護され、関わる職員は適正評価にかなった者のみとしています。
 重大なのは、秘密を漏らした議員・職員は、懲罰事犯として懲罰委員会に付託するとしており、その罰則は、特定秘密保護法23条2項に規定する「5年以下の懲役・500万円以下の罰金」が適用されるとしていることです。

 国民の知る権利を奪い、こんな審議会をつくって国政調査権に制限を加え、秘密を漏らした議員を処罰するなど、議会制民主主義を根本から否定するものと言わなければなりません。

●消費税増税による暮らしと経済への打撃は深刻

 みっつは、4月からの消費税増税による暮らしと経済への打撃が深刻さを増している一方で、安倍内閣が法人税減税を指示したことです。

 4月の「消費動向調査」(15日に内閣府が公表)によると、「収入の増え方」が1.2ポイント低下し37.0となりました。また、「暮らし向き」が0.9ポイント低下し34.1、「雇用環境」が0.8ポイント低下し45.1となっています。
 また、4月の「景気ウオッチャー調査」(調査期間:4月25日〜月末)では、現状判断DIが41.6(前月差▲16.3ポイント)となりました。消費税率引き上げに伴う反動減で大幅悪化となり、震災後の2011年5月以来の水準まで低下しています。

 ところが安倍内閣は、このような国民の暮らし悪化を一顧だにせず、「日本の法人税はまだ高い」と言い、大企業のための法人税引き下げに躍起となっています。とんでもないことです。
 だいたい大企業は、まともに税金を払っていないのです。トヨタ自動車の豊田章男社長は「社長になってから国内で一度も税金を払っていない」と述べています(5月8日)。そのトヨタが「新聞広告」で消費税増税に関し「節約は実は生活を豊かにするのだと気がつけば、増税もまた楽しからずやだ」と書いて、庶民感情を逆撫でしています。

 ――「消費税増税を撤回せよ、10%の増税なんてとんでもない」。「法人税の引き下げに反対し応分の負担を求めます」。…この声をさらに大きく広げようではありませんか。

 まだまだ言いたいことは、たくさんありますが、今日のところはこの程度にしておきましょう。

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