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第538号☆12月23日 この1年間の第二次安倍内閣の悪政とのたたかい

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
*--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2013/12/23 第538号
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◇◆本人がつづる今週の一言◆◇

 皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。
 師走の寒さが身にしみる季節になりました。あと8日で今年も終わります。

 安倍内閣は、今日、アフリカ東部・南スーダンでPKO実施中の陸上自衛隊が保有する弾薬1万発を、韓国軍に国連を通じて無償譲渡することを決めたと報道されました。これは重大です。外国への武器輸出を禁じた「武器輸出三原則」に明白に違反します!
 菅官房長官は「例外とする」という談話を発表しましたが、例外など認められません。今後「例外」が「常態化」する危険があるからです。

 振り返ると、今年はいろいろなことがありました。政治の上では、なんといっても1年前に発足した第二次安倍内閣の悪政とのたたかいが重要でした。

 なかでも、臨時国会の前に突如として提案された秘密保護法案との対決が大きな焦点となりました。
 先週17日(火)、党議員団として秘密保護法のレクを内閣府から改めて受けましたが、その危険性が浮き彫りとなりました。とりわけ参院での審議の最終盤に、自民、公明、維新、みんなの各党で結んだ「合意事項」は、大きな問題を含んでいます。「合意事項」に基づいて修正された法案のなかに、保全監視委員会、有識者会議、保全監察室という3つの機関をつくることが盛り込まれました。
 しかし、そのメンバーを誰が任命するのか、相互の関係はどなっているのかという質問にたいして、答えは「持ちかえります」「決まっていません」というものでした。私たちは、それを聞いて唖然としました。
 また、「合意事項」のなかには、「国会での特定秘密の保護に関する方策」という項目があり、それに基づいて法案も修正されました(付則第10条)。
 「方策」については、自民党内でも検討されており、石破幹事長が記者会見で、監視委員会で知り得た特定秘密情報を漏らした議員を、国会から除名することも検討していると発言したのです。石破氏は「国会の申し合わせに反するのは秩序を乱すことだ。(特定秘密の内容を国会質問などで明らかにすれば)院内の責任は問われる」なと述べました。
 これは、国会議員の国政調査権を踏みにじり議会制民主主義を破壊する姿勢であり、絶対に認めるわけにはいきません。秘密保護法とのたたかいは、今後もいっそう重大になります。

 アベノミクスとのたたかいも重大な段階を迎えています。
 安倍内閣が進める円安によって輸入価格上昇しており、それにともなって燃料や原材料価格が高騰しています。中小企業が、それを価格に転嫁できず経営困難に陥る事例が増えています。日本商工会議所の「早期景気観測調査」(11月)によれば、「ほとんど転嫁できていない」企業が6割に達していることが分かりました。
 来年4月から消費税が8%に引き上げられたら、仕入れ価格の高騰と消費税増税で、転嫁できない企業が増え、倒産・廃業に追い込まれることは目に見えています。

 政府は、来年は「デフレ脱却できる」と言っていますが、果たしてそうなるのでしょうか。デフレは単に貨幣現象ではなく、その根本的な要因は「需要の低迷」にあります。
 需要が低迷した理由は、『2012年版 労働経済の分析』(労働経済白書)を見ると「日本経済においては需要不足が続いているが、国内需要の大きな割合を占める家計消費を押し下げている最大の要因は所得の低下である。……それは主に非正規労働者の増加によるものであり、また、非正規労働者の増加が低所得者層の増加につながっている。」と述べています。
 まっとうな分析です。じっさい、労働者全体の年間平均賃金は、ピークだった1997年の446万円から2012年の377万円へ約70万円下落していますが、この間に雇用全体に占める非正規雇用の割合は23.2%から35.2%へ1.5倍以上に増加しています。
 その一方で、大企業の内部留保は史上空前の270兆円に積み上がっているのです。日本の大企業は、多国籍企業化して世界に進出する一方、賃金を抑え込み内部留保を溜め込んできたのです。これが実態です。
 しかし安倍内閣は、派遣労働を無期限に使用できる労働者派遣法の改悪を検討したり、復興特別法人税の前倒し廃止を狙うなど、まったく逆の方向を向いた政策を実行しようとしています。そのうえ、消費税の大増税、医療・年金・介護など社会保障の連続改悪です。これでどうして「デフレ脱却」など、できるでしょうか。

 いま必要なのは、家計に軸足を移した抜本的対策に切り替えることです。そのため、これからも全力をあげる決意です。

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