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メールマガジンバックナンバー

第401号☆12月4日 昨日、臨時国会は泥仕合で閉会

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  日本共産党 衆議院議員 佐々木憲昭の
 *--*--*--* 憲 昭 e た よ り *--*--*--* 2010/12/4 第401号
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 ◇◆本人がつづる今週の一言◆◇ 

 メルマガ読者の皆さん、こんばんは。佐々木憲昭です。

 師走に入って、なんとなく慌ただしい日々が続いています。皆さんは、どのようにお過ごしでしょう。このところ、天候が激変し強風や竜巻などの被害も伝えられていますので、気をつけましょう。

 10月4日から開かれていた臨時国会は、昨日(12月3日)閉会しました。――7月の参議院選挙の結果、衆議院と参議院で与野党の議席数が大きく逆転した「ねじれ国会」のもとで初めて開かれた国会でした。そのため、これまでになかった現象も生まれました。
 たとえば、国会運営です。与党の民主党は、できるだけ野党を刺激しないかたちで国会を運営しようとしていたように見えました。そのため、衆議院で強行採決は一度もありませんでした。他方、野党の自民党も単純なボイコット戦術はとりませんでした。……表面だけみれば、たいへん円満な国会運営がおこなれたかのようですが、実はそうではありませんでした。
 政策論戦よりも、もっぱら揚げ足取りと口汚い悪罵の応酬がおこなわれたことに特徴がありました。――たとえば、衆議院本会議で、自民党女性議員が代表質問で「ひきょう者」「まぬけ」「ウソだらけ」「詐欺」「ばかげたバラマキ」「寝とぼけ」と、ありとあらゆる罵詈雑言をならべたてました。こんな下品な代表質問は、かつて聞いたことがありません。そのうえ「(答弁は)あなた自身の言葉で表明して下さい」と言ったのです。イラッときた菅総理も、この挑発に乗って「原稿を読まないで答弁しろというなら、原稿を読まないで質問すべきだ」と言い返したのです。
 こんなお粗末な調子で始まった国会でしたが、最終盤、目も当てられない低次元な話で終ってしまいました。――民主党の中井洽衆院予算委員長が11月29日の議会開設120年記念式典で、秋篠宮夫妻に対し「早く座れよ。こっちも座れないじゃないか」と発言をしたという理由で自民党などが懲罰動議を出し、これに対抗して民主党が、自民党の逢沢一郎国対委員長が天皇が着席していた本会議場で携帯電話の着信音を鳴らしたとして懲罰動議を出すという事態になったことです。まさに“懲罰合戦”です。
 私は、衆議院議院運営委員会に出席していますが、12月1日の理事会では、民主党と自民党の理事がお互いにこの件で非難し合ったものの、さして険悪な雰囲気にもならず、議運委員長が「議員はお互いに品位を重んじるように」ととりなし、相互に矛を収めていたかのようにみえていたのです。ところが、その後、自民党理事から「懲罰動議を出すことになった」と連絡が入り、私は思わず「そこまでやるのか」とあきれてしまいました。こうして“懲罰合戦”となったのです。
私は、懲罰動議の取り扱いを協議した12月3日の理事会で、「動議は低次元のもので出すべきではなかった。マスコミでも取り上げられ、国会の品位を汚している。政策論争こそやるべきだ」と言いました。結局、これらの動議は採決にかけられずに終わりました。「毎日」(3日付社説)で「議会の歴史が泣いている。猛省を求める」と書かれるのも当然でしょう。

 政権交代して1年3ヶ月たち、民主党政権の政治の中身が自民党政治に“先祖返り”している状況下で、いかにして「対決」姿勢を見せるかに腐心する。その「なれの果て」が、このような結末だとしか言いようがありません。――来年の通常国会は、いったいどのような展開になるのでしょうか。……野党としてなすべきは、切実な国民の要求から出発し政治の中身をただすことです。

 ◇◆今週の「奮戦記」より◆

 フィリピン人6人が死亡した交通事故に思う
                    (「奮戦記」11月30日付より)

 三重県亀山市野村の県道交差点で、マイクロバスと大型トレーラーが出合い頭に衝突して、マイクロバスに乗っていたフィリピン人の男性3人、女性3人の計6人が死亡した痛ましい事故が28日に発生しました。
 驚いたのは、バスの運転手を除く死傷者の大半がフィリピン国籍で、人材派遣会社から、シャープの下請け液晶パネル製造会社の本社工場(亀山市)に出勤するところだったということです。いったい、工場でどのように働かされていたのでしょうか。
 法務省によると、三重県の外国人登録者数(昨年末)はブラジル、中国など約4万9000人で、都道府県別では13番目に多いと言われます。三重県では、ホンダの工場がある鈴鹿市とシャープの工場がある亀山市は、周辺に関係する工場が多いこともあり、外国人が大勢暮らしています。三重県内のフィリピン人は、約5000人で、亀山市内には約400人が住んでいます。
 東海地方には製造業が集積しているためか、外国人労働者が多く、愛知県が2位、岐阜県は11位となっています。外国人労働者が、無権利な状況のもとで劣悪な労働条件と低賃金のもとで働かされている深刻な実態をきちんと把握するとともに、人間らしく働くことができるようたたかわなければなりません。

≪毎日の奮戦記はこちらから≫
【10.12.04】官房機密費――仙谷長官は6億円を何に使ったのか
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101204-225438.html
【10.12.03】臨時国会が閉会し市田書記局長が団総会で挨拶
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101203-160757.html
【10.12.02】国民大運動実行委が野田財務大臣に申し入れ
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101202-172932.html
【10.12.01】税制調査会・専門家委員会の神野委員長と懇談
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101201-224844.html
【10.11.30】フィリピン人6人が死亡した交通事故に思う
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101130-172211.html
【10.11.29】伊波候補が惜敗――沖縄県民の総意は「新基地建設反対」
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101129-155807.html
【10.11.28】「武器輸出三原則」の「見直し」を菅総理が了承!?
 → http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/101128-180136.html

◎「憲昭eたより」のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。
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