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国会での活動

国会での活動 − 国会質問

【14.10.24】秘密保護法監視機関、総理自ら秘密指定・監査

 2014年10月24日、佐々木憲昭議員は、内閣委員会で、特定秘密の運用を検証するため内閣府に新設される「独立公文書管理監」について、総理が指定した秘密を総理自らがチェックする仕組みになっており、独裁的な体制をつくるものだと批判しました。

 佐々木議員は、公文書管理監が所属する内閣府の長は内閣総理大臣であり、総理が指定し、総理が監査する仕組みとなるのに、なぜ独立した監視機関といえるのかと追及。上川陽子担当大臣は「首相は職(公文書管理監)に対する指揮監督権も有する」と認める一方、「法の施行責任を負う内閣官房からは分離されている」と説明しました。

 佐々木議員は、現在の特別管理秘密(特定秘密に移行予定)の4分の3が内閣官房に集中していると指摘。14日に閣議決定された運用基準では、総理が管理監へ理由を示して秘密を「出せない」と拒否すれば、それ以上開示を求める規定がないと批判しました。上川担当大臣は「管理監と部局との間で見解の一致をみない場合は首相が公平に判断を行う」と答えました。

 佐々木議員は「総理の意向ですべて決まる仕組みだ。これでは核密約で問われた総理のウソをチェックできない」と批判し、秘密法は廃止するしかないと強調しました。

特定管理秘密47万件 移行前に増加続く

 また、この日、12月10日の秘密保護法施行によって大半が「特定秘密」に移行予定の「特別管理秘密」が2013年12月末時点で47万1856件にのぼることが分かりました。13年6月末時点の44万6678件から、6カ月間で2万5178件(5・6%)の増。内閣官房が最新の集計結果を佐々木議員に提出しました。各府省庁の保有件数は表のとおり。

 安倍内閣が14日に閣議決定した運用基準では、「必要最小限の情報を必要最低限の期間に限って特定秘密に指定する」と強調していますが、法施行を前に主要官庁で軒並み秘密の増殖が続いています。  

佐々木議員の主張

 安倍内閣は、特定秘密保護法に基づいてチェック機関をつくるから重層的なチェックができるといいます。たとえば、内閣府に置かれる独立公文書管理監が「独立・公正な立場」で検証・観察すると説明しています。

 しかし、内閣府も内閣官房のばあいも、そのトップは総理大臣です。内閣総理大臣は、内閣府の長として、内閣府の特定秘密を指定する」だけではなく、内閣官房の特定秘密も指定するのです。

 それを、同じ内閣府に設置される独立公文書管理監(その下に情報保全観察室がある)がチェックできるのでしょうか。今日の質疑で、管理監が「資料を出せ」と言っても、総理が「出さない」と言って「疎明」(理由の説明)すれば、それ以上は進まないことが明らかになりました。内閣官房に設置する保全監視委員会も、同じことです。
 総理が指定したものをチェックするのは総理なのです。内閣が身内をチェックする機関をいくら作っても、重層的でもなんでもなく、チェック機関としての意味をまったく持たないのです。

 今日の質疑で、政府が現在もっている「特別管理秘密」(その多くが特定秘密に移行する)はいくらあるのか、と聞きました。その答えは47万2000件で、内閣官房がいちばん多く35万3000件、次は防衛省で5万6000件、外務省は2万2000件、公安調査庁は1万5000件、警察庁は1万4000件などということでした。
 現在の「特別管理秘密」の4分の3が内閣官房に集中していることも明らかになりました。

 核密約問題で、問われたのが、総理大臣自身が自らに都合の悪い密約を隠し、国民と国会にウソをついてきたことです。今日の質疑で、独立公文書管理監が、首相のウソをチェックできないことが明確となりました。

 結局、内閣総理大臣の意向ですべてが決まるという仕組みです。総理の言うがままの組織、総理の独裁体制をつくるようなものではありませんか。こんな法律は、廃止するしかありません。


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