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国会での活動

国会での活動 − 国会質問医療・介護・年金・障害者税制(庶民増税・徴税)

【12.06.06】消費税増税 医療崩壊を加速 法案撤回迫る

   2012年6月6日、佐々木憲昭議員は、社会保障・税特別委員会で、医療機関が消費税を自己負担せざるを得ない欠陥を明らかにし、消費税増税は医療崩壊を加速させると指摘。増税法案の撤回を迫りました。

 医療費は消費税非課税となっていますが、医療機器や薬剤の購入などには消費税がかかります。そのため、医療機関が自己負担せざるをえなくなっています。
 佐々木議員は、日本医師会や保険医協会が「多額の損税が発生している」と指摘していることを紹介し、どういう対策をとるのかとただしました。
 小宮山洋子厚生労働大臣は「診療報酬で手当てはしているが、すべてではない」と述べ、日本医師会の試算では損税が2330億円にのぼることを明らかにしました。

   佐々木議員は「医療機関の経営は深刻な実態だ。全額を国が補てんすべきだ」と主張しました。
 小宮山厚生労働大臣は「赤字の医療施設は民間病院の28%、民間診療所の31%」と厳しい経営状況に追い込まれていることを認めながら、「どれだけ診療報酬でカバーできるか検討する」と繰り返すだけでした。

 また、安住淳財務大臣は「設備投資をしなければ(消費税負担は)かからない」などと無責任な答弁。負担した消費税分を還付金として返金するゼロ税率の導入についても「考えてない」と答えました。
 佐々木議員は「消費税を増税して医療機関をつぶして当然だという姿勢は絶対に認められない」と述べ、消費税増税は撤回しかないと強調しました。

 また、佐々木議員は、前回の質問の中で、政府が消費税を社会保障の「目的税」にするといっている問題を取り上げ、国民に増税を押し付けるためのまやかしだと追及しました。

 佐々木議員は、安住淳財務大臣が消費税は「目的税」だと答弁していることを取り上げ、税法で決められているのかと質問。安住財務大臣は、一般会計の予算総則で医療、介護、年金の国負担に充てるが、「税法にはない」と認めました。

   佐々木議員は「税法にも書いていない。『目的税』というのは間違いだ」と迫ると、安住大臣は「目的税化する。4経費(医療、介護、年金、少子化)に充てる。税法上で使い道を特定するから目的税だ」とごまかしました。
 ところが、佐々木議員が「4経費をすべて消費税でまかなうのか」とただすと、安住大臣は「全部を消費税で充当するわけではない」と認めました。

 佐々木議員は、増税分13.5兆円のうち7兆円は社会保障以外に流用することが明らかだと指摘し、「目的税は、特定の目的に財源をすべてそこに充てるという対応関係があるものだ。消費税は目的税ではない」と批判。
 「社会保障目的税といえば国民が受け入れるという考え方が間違っている。こんなやり方で、国民に増税を押し付けるのはやめるべきだ」と批判しました。

論戦ハイライト

消費税5%でも医療機関の損税2330億円
佐々木 “増税 経営成り立たない”
厚労相 “対応はこれから検討”

しんぶん赤旗 2012年6月7日


   6日の衆院社会保障・税特別委員会で、医療機関が消費税の自己負担を強いられている問題を取り上げた日本共産党の佐々木憲昭議員。政府は「対応を検討する」と繰り返すだけで、具体策を何も示すことができず、消費税増税の害悪が医療機関にまで及ぶことが明らかになりました。


衆院社会保障・税特別委
 公的医療は「高度の公共性をもつ」(小宮山洋子厚労相)との観点から、医療費の消費税は非課税とされています。しかし、医療機関は設備投資や物品購入のさいには消費税を払っており、患者に転嫁できないため自己負担となっています。その分は「(医療機関に払う)診療報酬で措置している」と弁解する小宮山厚労相に対し、佐々木氏は迫りました。
佐々木 病院の増設や改築、改装、高額医療機器への設備投資などに消費税がかかる。すべて診療報酬で補てんされるのか。
厚労相 すべてということにはなっていない。
佐々木 消費税が持ち出しになっている。医療では損税が発生している。
 医療機関の損税が2330億円にのぼるとの日本医師会の試算をあげた小宮山厚労相に対し、佐々木氏は「たいへんな金額だ」と指摘。小宮山厚労相が民間病院の28%、診療所の31%が赤字になっていると報告したのを受け、「経営が厳しいときに消費税増税がかぶれば、病院の経営が成り立たなくなる」と追及しました。
厚労相 検証の場を設置し、診療報酬の中で対応を考える。
佐々木 全額面倒をみるのか。
厚労相 基準を設け、区分して手当てする。
佐々木 基準、区分とは何か。
厚労相 検討会で検討していく。
 佐々木氏は「基準も区分もこれからの検討だ。損税を全額補てんするともいわない。それなのに増税を強行したら、政府が医療機関をつぶすようなものだ」と批判。安住淳財務相は「設備投資をしなければ(消費税は)かからない」などと苦し紛れの答弁となり、最後は「どうサポートするか考える」としかいえませんでした。
 佐々木氏が、仕入れにかかった消費税を全額控除する「ゼロ税率」の導入を医療関係団体が求めていると指摘し、「どう考えているのか」と問うと、安住財務相は「導入は考えていない」と答弁。佐々木氏は「これで、政府の姿勢がバレバレになった。医療機関の損税を全額補てんするつもりはないということだ。医療崩壊を招く増税法案の採決は、到底認められない。絶対反対だ」と批判しました。


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