国会での活動
国会での活動 − 派遣・視察、財政(予算・公共事業)、その他、景気回復
【06.07.12〜14】財金委員会の北海道視察
2006年7月12日〜14日、佐々木憲昭議員は、衆議院財務金融委員会の国内視察(北海道の東部)に参加しました。
雇用など依然として深刻
1日目、北海道財務局・札幌国税局・函館税関の責任者から説明を受け、質疑をおこないました。
最近は少し良くなったとはいえ、経済の実態は依然として深刻で有効求人倍率も0.5と全国の半分程度という状況です。
農業、水産業、鉱業などの一次産業が停滞しているだけでなく、製造業でも北海道財務局長の竹嶋孝育さんは、まだ回復途上と説明しました。
困難ななかでも頑張る北海道の農業・水産・観光産業
2日目、訪問した斜里町では、町長の牛来昌さんから街の経済・財政状況の説明がありました。
斜里第一漁業協同組合の大川原忠士さんからは、水産業についてのお話がありました。
斜里町の水産業は、さけ・ますで8割を占めています。
それは、平成14年度に45億6875万円と底を打った後、15年度に59億5060万円、16年度70億8840万円、17年度88億5856万円と、上昇機運にあります。
その理由は、漁業資源を増やす努力が実を結びつつあること、漁獲量が次第に増えていること、単価が上昇していること、という説明がありました。
その後、水産加工施設を視察しました。訪れたのは、(株)丸中しれとこ水産です。ここでは、地元の女性を雇って、鮭などの加工がおこなわれていました。
コストに占める輸送料の比率が高いため、最近の原油の値上がりは経営に打撃になっていると説明を受けました。
また、ベトナムやタイに原料をいったん輸出して、現地の30分の1の低賃金労働力(ベトナムの場合は月7000円程度)を使って加工して逆輸入している。その方が、安くすむという話でした。斜里町の工場で働いているパートタイマーの時給は、700円だそうです。
社長さんは、「港などのインフラは地元負担を減らしてほしい」という要望を出していました。
財政の深刻な実態を市長が訴え
最終日、日本銀行釧路支店を訪ね、支店長から管内の経済状況について説明を受け、質疑応答をおこないました。
この地域は低迷している北海道経済のなかでも、特に落ち込んでいるということでした。
たとえば、日銀短観による「業況判断水準」は、9月予想で、北海道全体でマイナス12ですが、釧路管内ではマイナス18です(全国ではプラス6、大企業・製造業ではプラス22)。
いかに、道東地域・釧路の経済が落ち込んでいるかがわかります。
釧路支店は上から行内が見渡せる
続いて、釧路市役所を訪ね、釧路市長の伊藤良孝氏から、景気の現状・財政状況の説明を受け、質疑をおこないました。
市長からは、、市税収入が落ち込み地方交付税が削減された結果、一般財源が6年間で72億円も減収となっているということが話されました。
また、国の「三位一体」改革の影響もうけているというお話がありました。
歳出は、扶助費が景気低迷の影響を受けて生活保護費(40%を占めている)を中心に増え続けているそうです。
有効求人倍率は、釧路市では0.44倍で、全国的が1倍を超えているのに、きわめて低い状況にあります。
夕張市が、事実上の破産宣言をしたことも話題になり、自治体の対応が問われます。
しかし、いちばんの問題は、弱い立場にある国民と自治体にしわ寄せする政府の経済・財政政策ではないでしょうか。