国会での活動
【05.11.07】韓国ソロクト・台湾楽生院訴訟―早期解決を緊急集会
台湾と韓国のハンセン病療養所の元患者が、日本政府に、日本国内と同じ補償を求めた2つの裁判で、10月25日、東京地裁判決は相反する2つの判断(韓国は原告敗訴、台湾は原告勝訴)を下しました。
2005年11月7日、ハンセンの台湾判決について国が控訴しないことをもとめ、戦前の韓国・台湾のハンセン病隔離政策被害者に平等な補償を求める集会があり、佐々木憲昭議員も参加し連帯のご挨拶をさせていただきました。
台湾訴訟の判決は、原告たちに補償しないのは違法であるという真っ当な判決を言い渡しました。
韓国の裁判については、請求を認めなかったものの厚生労働省の告示を改正しさえすれば、補償の対象となりうることを認めました。
この日、高橋千鶴子衆議院議員、吉川春子参議院議員、瀬古由起子元衆議院議員が、鈴木政二官房副長官にたいして「控訴するな」と申し入れました。
官房副長官は「県議会議員の時代に療養所を訪問したことがあります。情けを持って対応したい。現在は、政府で検討中なのでお話はうけたまわっておきたい」と答えました。
国の内外を問わず、旧植民地の元患者も含め、すべての被害者を直ちに補償の対象にし救済すべきです。
ハンセン病補償法は、「日本の強制隔離政策が、患者・元患者に耐え難い苦痛と苦難をもたらした歴史を踏まえ、その精神的損害を慰謝(いしゃ)する」ことなどを目的にして制定されたものです。
そのうえ、厚生労働省が設置した検証会議は、今年3月の最終報告で、「日本国内と植民地における政策の一貫性」を指摘しています。
韓国と台湾の療養所入所者の被害は、日本国内以上にひどいものであったとのべています。韓国、台湾の入所者を対象から除外する理由は、まったくありません。
判決が出た直後、日本共産党の笠井亮衆議院議員は、厚生労働委員会で尾辻厚労大臣に、いまこそ、国が旧植民地の元患者を補償の対象にせよとせまりました。
大臣は「判決内容を検討し、関係省庁とも協議したうえで対応したい」と答えていました。
韓国、台湾の元患者は、日本国内と同じように補償してほしいと訴えているのです。原告の方々の平均年齢は80歳を超えています。日本政府は、控訴によって解決を引き延ばすべきではありません。