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国会での活動

国会での活動 − 政治経済キーワード金融(銀行・保険・証券)

【政治経済キーワード】偽造キャッシュカード被害

2005年7月8日


 偽造キャッシュカード被害とは、キャッシュカードの磁気ストライプにある預金口座の個人情報を盗み、別の白紙のカードにそのデーターを書き込んだ偽造カードを使ってATM機から現金を引き出す犯罪のことです。全国銀行協会の調査によれば、2003年度から急激に増加し、2004年度には411件で9億6800円の被害が確認されています。

表1.「いわゆる偽造キャッシュカードによる預金等引出し」に関するアンケート結果

時期 件数 金額
2001年度 1 1900万円
2002年度 4 1600万円
2003年度 100 2億9000万円
2004年度 411 9億6800万円
資料:全銀協ニュース2005年5月24日

 この犯罪の特徴は、盗難カードによる被害と違い、自分の銀行口座を利用して初めて預金者本人が被害を認識することです。今までに、明らかになった手口では、ゴルフ場のロッカーからカードを一時的に盗み、磁気データーを読み込んだ後もとに戻し、本人がATM機で預金を引き出すときに暗証番号を盗み撮りしてATM機で洗いざらい預金を引き出すといったものがあります。金融庁の調査は、被害者が被害にあってから一週間以内に気づいた割合はたった51%で、13%もの人が30日経っても被害に気づいていませんでした。
 偽造キャッシュカード被害は、ATM機が本人でない人(無権限者)に対して預金を払い戻してしまうことが犯罪の要です。つまり、盗難キャッシュカードや盗難通帳、偽造印鑑などを利用して預金を引き出された銀行の預金過誤払い被害の一種といえます。犯罪の手口はより巧妙に発展しながらも、過去20年間の被害件数は増加傾向を示しています。厳格な本人確認を怠り安易に預金を払出し、過誤払い被害を拡大させてきた銀行をはじめとする金融機関の責任は重大です。預金過誤払いに対する金融機関の責任を明確にした預金者保護制度の確立がいま求められています。

表2.過去20年間の払出盗(=過誤払い)の認知件数

申出時期 認知件数
1985年 914
1986年 1,080
1987年 1,045
1988年 1,454
1989年 1,273
1990年 1,717
1991年 1,966
1992年 2,276
1993年 1,969
1994年 2,088
1995年 2,038
1996年 2,396
1997年 3,005
1998年 2,769
1999年 2,990
2000年 3,789
2001年 4,149
2002年 3,999
2003年 4,587
2004年 4,814
資料:警察庁(2005年6月14日)

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