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国会での活動

国会での活動 − 政治経済キーワード税制(庶民増税・徴税)

【政治経済キーワード】連結納税制度

2005年4月29日


 連結納税制度とは、企業グループ全体を一つの法人とみなして個々の法人の所得を連結し、連結所得に応じた法人税の納税を認める制度です。企業グループは、黒字会社の利益を赤字会社の損失と相殺することによって、全体の課税所得を小さくし、納税額を小さくすることができます。

 佐々木憲昭事務所で調べたところ、すでに連結納税制度により企業グループが得た減税額総額は、02〜03年度で6,000億円を超えることが判明しました。

 2003事務年度(2003年7月1日〜2004年6月30日)における連結納税の適用状況および試算は次のような内容になります。

<2003事務年度の連結の税適用状況>(国税庁ホームページより)

項目 2003事務年度
連結納税申告数(適用企業グループ数)(A) 239件
申告所得金額(B) 657億円
連結親法人・連結子法人の届出件数 3,295件
 うち黒字法人数 2,105件
 うち赤字法人数 1,190件
個別所得金額(C) 12,024億円

<減税額>(佐々木憲昭事務所試算)
項目 2003事務年度
所得通算効果(D) C−B 12,024億円−657億円 11,367億円
節税効果*(E) D×30% 11,367億円×0.3 3,410.1億円
申告グループあたり E÷A 3,410.1億円÷239件 14.3億円
* 法人税率30%として試算

 国税庁の統計によれば、2003年度の法人数は289万社で、法人税額の総額は11.5兆円です。連結納税制度が2003事務年度で239企業グループに対し約3400億円の減税をするわけですから、あまりにも一部の企業に偏った不公平な企業減税であることは明らかでしょう。

 長年にわたって財界は、この連結納税制度の導入を政府・自民党に要請してきました。2002年度に導入時には、大企業への大減税との批判を回避するため、連結納税制度を選択した企業グループに連結付加税として本則30%の税率に2%を上乗せする制度を導入しました。しかし、連結付加税は、すでに2004年度の税制改正法案の中で廃止されています。

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