国会での活動
国会での活動 − 政治経済キーワード、金融(銀行・保険・証券)
【政治経済キーワード】預金過誤払い被害
2003年7月11日
ピッキッングなどによって預金通帳を盗み出し、それを使って預金を引き出す被害が相次いでいます。被害対策弁護団への相談は230件、被害総額は約13億円を突破しています。
被害を大きくしているのは、銀行が、窓口での本人確認をおこたり、届出印と払戻請求書の印影が一致しさえすれば、引き出しに応じているからです。
被害は1999年頃から多発しはじめ、2000年9月6日には、警視庁から各銀行宛に「盗難通帳等使用による預金引出し事案の防止について」という文書が出され、窓口対応の強化が要請されています。
しかし、銀行は、「印影の同一性があれば過失はない」という態度を変えず、被害者が、払い戻しに応じた銀行の責任をただしても、訴えに耳を貸そうとしません。なかには、住所や氏名の誤字があるのに責任を認めないケースもあります。
郵便貯金でも同様の被害が生まれていますが、これまで郵便局は、基本的に過失を認め、被害金額全額を被害者に戻す対応をとっています。銀行の被害者無視・責任回避の姿勢は際立っています。
通帳盗難被害を防止するために、本人確認の強化と、安易に引き出しに応じた銀行責任の明確化、被害者に対する救済措置をとることが必要です。