国会での活動
国会での活動 − 政治経済キーワード、金融(銀行・保険・証券)
【政治経済キーワード】不良債権残高6兆円増
2002年5月31日
大手銀行(13銀行)が、5月24日、2002年度3月期決算を発表しました。今年3月末の不良債権残高は、昨年9月末時点より6兆1000億円増加し、26兆8000億円に達しました。
小泉内閣による不良債権の早期最終処理方針のもと、各銀行は、債権回収などの処理を強めてきましたが、処理の一方で新たな不良債権が生まれ、残高が増加する結果となりました。不良債権が増えた要因には、金融庁が大手行に対して「特別検査」をおこない、経営不振の大口融資先の査定を厳格化したこともありますが、同時に、景気の悪化で企業の経営悪化や倒産などが増加したことがあげられます。金融庁長官も、記者会見で「足元の景況が今年3月に向けて非常に悪化したという景況の問題がやはり第一にある」と述べています。
不良債権の早期最終処理を最優先する小泉内閣の方針が、選別融資と貸しはがしに拍車をかけて企業を追い込み、景気回復の足を引っ張り、不良債権をさらに膨らませるという悪循環に陥っていることを、今回の数字はあらためて浮き彫りにしています。