国会での活動
【政治経済キーワード】個人情報保護法案
2002年5月10日
新聞、放送、出版などマスコミ業界と労組、ジャーナリストや作家、日本共産党をはじめ4野党がこぞって法案への反対を表明するもとで、「個人情報保護法案」が、衆議院で審議入りしました。
同法案は、個人情報を保護する「基本原則」、個人情報を取り扱う事業者の義務と主務大臣の関与などについて定めており、そこでは、個人情報について「適正な方法で取得」、「本人が適切に関与」などの原則が規定されています。
これがマスコミの取材に適用されると、疑惑を受け取材されている政治家が、本人の関与を盾に、取材源や取材内容を明らかにするよう求めることなどが想定されます。そのため、マスコミ関係者なども反対の声を強めています。
いま続発する汚職・腐敗事件でも徹底した取材や内部告発が力を発揮しましたが、この法案が通ると疑惑追及の取材活動は大きな制約を受けます。
一方で法案は、情報通信技術の発達で個人情報の漏洩・売買などが広がっているにもかかわらず、プライバシー権を明記しないなど、個人情報保護の内容が極めて不十分です。
今回の法案は、個人情報の保護を名目にしながら、民主主義社会の支柱である言論・表現の自由を脅かすものです。こんな法案は撤回すべきです。