奮戦記
【13.05.28】議運で検査官候補の聴聞会が開かれ質問
議運で検査官の聴聞会がおこなわれました。
検査官候補は、柳麻理氏(早稲田大学大学院政治学研究科教授)です。
憲法第90条と会計検査院法でも明らかなように、会計検査院は、何よりも内閣からの独立性を保持し、国の決算を初め全ての行政機関に対してタブーなく検査のメスを入れる権限をもっています。
会計検査院法によりますと「検査を受けるものに帳簿、書類その他の資料若しくは報告の提出を求め、又は関係者に質問し若しくは出頭を求めることができる」、「求めを受けたものは、これに応じなければならない」とされています。
また、「会計検査院は、検査の結果国の会計事務を処理する職員に職務上の犯罪があると認めたときは、その事件を検察庁に通告しなければならない」と規定しています。
このように大きな権限が存在するにもかかわらず、これまで、官製談合とか、天下りによる企業との癒着の問題とか、いろいろな事案がありまし...たが、会計検査院として摘発したものはありませんでした。ダム、港、空港など大型公共事業の無駄の究明もほとんどありません。
私は、それはどこに問題があったと考えるかと聞きました。検査官候補の柳麻理氏は「それらも検査対象にすべきだと考えている。ムダや非効率の部分に厳しく目を光らせていく」と答えました。
また、柳候補は、所信表明で「民間企業の管理会計の優れた実務を政府会計に適用する」ことにふれました。私は、「公会計と言われているものは、企業会計方式を国や自治体の財政運営に適用するという内容があると思うが、企業と国・自治体は違うのではないか」とのべました。
企業は、利益を追求する組織だが、国や自治体の場合は、国民の福祉の増進というのが基本です。これらには本質な違いがあります。
「財政の健全化」の名で、例えば、医療、福祉などの公的なサービスについて、「受益と負担のバランス」が持ち出されます。これは、結果として財政健全化のために福祉や医療は切り捨てることになりはしないか。やはり主権者である国民の利益をまず優先させる、という財政運営が基本でなければならないと思います。