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奮戦記

【13.03.14】衆院本会議で国税法案に対して安倍総理に質問しました

 衆議院本会議で、安倍総理に質問した内容は以下の通りです。
 ……………………………

   私は、日本共産党を代表して、国税法案について質問します。

 本来なら今日は、税法とともに公債特例法案の審議がなされているはずであります。しかし昨年秋、民自公「3党合意」によって、3年間、特例公債を自由に発行できるようにしたため、この国会では、国税法案のみが議題となっているのであります。これは、きわめて異常です。

 憲法83条は、「国の財政を処理する権限は、国会の議決に基いて、これを行使しなければならない」と定め、86条は、「内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なければならない」と、予算の単年度主義を規定しているのであります。
 その上で、財政法第四条は、「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない」としております。

   この規定は、過去の戦争で、戦費調達のために大量に国債を発行し、国家財政と国民生活を破綻させた痛苦の経験を踏まえ定められたものあります。

 総理は、この歴史の教訓をどのように受け止めていますか。特例公債発行自由化法は、憲法ならびに財政法第4条に真っ向から違反するものではありませんか。

 次に消費税についてです。
 3党合意に基づいて、消費税は来年4月から2段階で10%まで引き上げられようとしています。
 増税分だけで13.5兆円。じつに法人税収の1.6倍もの増税が実施されるのであります。戦後、これほどの大増税が実施されたことがあったでしょうか。
 さらに、年金、医療、介護など社会保障の負担増も合わせると、20兆円に及ぶのであります。これは、GDP=国内総生産の6割を占める家計消費に重大な打撃となることは明らかではありませんか。
 この大負担は、内需を冷やす要因になる、そういう認識はありますか。

   多くの中小業者は、消費税を価格に転嫁できず、身銭を切って納めるか、滞納せざるを得なくなり、倒産や廃業に追い込まれております。
 親会社が、消費税の転嫁を免れるため、下請業者に製品単価の引き下げを強制しています。政府は、踏み込んだ転嫁対策をとると言いますが、親会社が、消費税を負担する形をとりながら、製品単価の不当な引き下げで巧妙に転嫁逃れをする、この手口をどのように見分けるつもりでしょうか。
 また、小売り業者の場合は、大手企業と競争すれば、転嫁どころか身銭を切るしかないのが現実です。
 その解決策はあるのか。それは、消費税大増税をやめ、免税点を前に戻し、簡易課税制度を拡充することであります。お答え下さい。

 安倍内閣が、このまま国民負担を増やし、可処分所得を減らし続けるなら、内需をいっそう低迷させます。

   そのため、2%の物価上昇達成を理由に、金融緩和とともに、不要・不急の大型公共事業を、ますます拡大せざるをえなくなるのではありませんか。
 公共投資がGDPに占める比率は、わずか4%にすぎません。約60%を占める家計を冷やしながら、いくら公共事業を増やしても、景気対策としては効果がありません。
 この路線を切り替えない限り、政府は、ますます大規模な公共事業の拡大に走り、多額の国債を発行することになります。膨れあがった国債を、市中消化できなくなれば、事実上、日銀が大量に引き受けざるをえません。
 結局は、財政規律を失い、過剰な通貨供給を招くのであります。このままいけば、通貨価値の下落に伴うインフレーションを呼び込むことになるのではありませんか。
 これは、不況下での物価上昇、すなわちスタグフレーションへの道であります。この道は絶対に歩んではなりません。

 いま、政府がなすべきは、家計を直接暖める政策への転換であります。
賃金を大幅に引き上げ、年金・医療・介護などの社会保障負担を大幅に軽減し、消費税増税を中止することであります。
政策を根本的に見直し、“大胆な家計支援策”を実施すよう求めて、質問を終わります。

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