奮戦記
【12.07.05】国会の原発事故調査委員会が最終報告書を提出
東京電力福島第一原発事故を検証する「国会事故調査委員会」(黒川清委員長)は、最終報告書を衆参議長・両院議運合同協議会に提出しました。
最終報告書は約600ページにわたり、インターネット上でも公表されます。
国会事故調は昨年12月に設置され民間有識者10人で構成されています。
事故調は、東京電力の勝俣恒久前会長、菅直人前総理など38人を公開で参考人招致したほか、延べ1167人の関係者に900時間を超えるヒアリングをおこないました。
事故の根源的な原因は、歴代の規制当局と東電との関係について「規制する立場とされる立場が『逆転関係』となることによる原子力安全についての監視・監督機能の崩壊が起きた点に求められる」としています。
その意味で、今回の事故は「自然災害」でなく「人災」であるとしています。
また、「地震のリスクと同様に津波のリスクも東電および規制当局関係者によって事前に認識されていた」としている点が注目されます。
さらに、「事故の直接的原因」として「安全上重要な機器の地震による損傷はないと確定的には言えない」とし、特に「1号機においては小規模のLOCA(原子炉冷却材喪失事故)が起きた可能性を否定できない」としている点が重要です。
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