奮戦記
【12.06.15】財金委で国民新党の公約破りを追及。議運委で意見表明
財務金融委員会が開かれ、新任の松下忠洋金融担当大臣(国民新党)の所信表明に対する質疑を行いました。
私は、国民新党が消費税を引き上げないとしていた公約を投げ捨て、賛成に転じたことをとりあげ「国民に対する背信行為だ」と追及しました。
私は、消費税増税法案について、民自公3党が密室談合をおこない、国会でまともな質疑も無しに押し通すやり方は許されないと批判し、「国民新党は3党が決めたことを認めるのか」と質しました。
松下金融担当大臣は「申し上げる立場にない」とのべるだけでした。
私は、日本共産党など野党6党が一致して、3党の密室談合に反対し、増税法案を廃案にすべきだと求めていることにないする所見をもとめました。
松下大臣は「事実として受け止める」としか答えませんでした。
2009年の総選挙の時、国民新党が消費税を「上げず」としていたマニフェストを投げ捨て、「一体改革」大綱の閣議決定に同党の自見庄三郎金融担当大臣(当時)が署名したことについて追及しました。
松下氏は「国会審議の正常化」のためと正当化したため、私は「いま、最大の焦点となっている消費税の増税に賛成するのは、国民に対する背信行為だ。公約を踏みにじって当然だという態度は許せない」と批判しました。
議運委――原子力規制委員会設置法案に対する意見表明
議運委員会で、原子力規制委員会設置法案に対する意見表明をおこないました。以下はその全文です。
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原子力規制委員会設置法案に対して意見表明をいたします。
この法案は、民主・自民・公明の3党によって緊急上程されようとしていますが、断固反対です。法案は、昨夜19時の時点で、出来上がっていなかったのであります。示されたのはA4の紙一枚の未定稿の要綱のみであります。今日になって法案が示されたばかりのものを、まともな審議なしにどうして採決できるでしょうか。しかも、本会議での討論もおこなわないなど、とうてい認められません。
もともと、法案は環境省の所管を超える広範な領域を含む原子力行政全般にかかわるものであり、すべての政党が参加し充実した審議をおこなうにふさわしい委員会に付託すべきでありました。本会議では、重要広範議案として扱われ、総理も出席して質疑が行われたのであります。
ところが3党は、特定の範囲しか扱わない環境委員会に、原子力規制委員会設置法案を付託するという暴挙を行ったのであります。
私たちが抗議すると、与党は、議運理事会で環境委員会には付託するかわり、審議には日本共産党、社民党、みんなの党などを常時出席させて審議をおこなわせ、理事会にも出席させるという言明がありました。
しかし、審議時間はきわめて短く、今日を入れてわずか2回しかおこなわれず、連合審査は1回だけでありました。理事会では、陪席さえ許されず単なる傍聴扱いでありました。委員会での総理出席の審議も行われておりません。
なぜ、これほど拙速なかたちで法案を通さなければならないのでしょうか。この法案には、重大な問題が含まれています。
第1は、昨年の3月11日、福島第1原発の事故原因と教訓を全面的に踏まえた法案とはなっていないことであります。
特に、原子炉等規制法で根拠も実証試験もなく、老朽原発の40年、例外60年制限としていたところ、本法案でさらに事実上青天井とし、半永久的稼働を容認したことは、政府案をいっそう改悪するものであります。
第2は、原子力規制組織について、推進と規制の分離、独立性を確保すべき規制委員会を環境省のもとに置くとしていることです。環境省は、歴史的にも基本政策のうえでも、原発推進の一翼を担ってきた官庁であり、今国会に提案している地球温暖化対策基本法案で温室ガスの排出抑制のため原発推進を条文上も明記したままです。この削除と根本的な反省なしに、真の独立性は担保されません。
第3に、原子力基本法を改め、原子力利用の目的について「我が国の安全保障に資する」としたことは、いわゆる「原子力平和利用3原則」にも抵触するものです。
最後に、我が国の原発政策の根幹をなす日米原子力協定と電源3法の下で「安全神話」をつくりあげ、地域住民の反対を押し切って、原発を推進してきた歴代政権の政・財・官・学の構造そのものにメスを入れる必要があります。
原発再稼働など論外であります。
このことを指摘して、意見表明とします。
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