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奮戦記

【11.09.17】復興財源――庶民に増税、大企業に減税でいいのか

   政府税制調査会は、昨日の全体会合に、東日本大震災の復興財源をまかなう臨時増税案を示しました。

 所得税については、税額を一定割合上乗せする「定率増税」を示しました。
 ところが、驚くべきことに法人税は、「実質減税」になっているのです。
 そのカラクリは、2011年度税制「改正」に盛り込まれた「実効税率の5%引き下げ」を実施した上で、一定割合を上乗せして「増税」するというのです。

   これは、大企業向け法人税の「実質減税」をねらったものです。

 日本経団連の「税制改正提言」は、国会でもまだ結論も出ていない法人実効税率の5%引き下げを既定事実のように主張し、負担増を行うなら「減税分を限度に」とか「(減税の)施行を一定期間遅らせる方式とせよ」と、勝手なことを主張しています。
 しかも「純増税を行うことは絶対に容認できない」としています。
 復興のための財源が必要なときに、なぜ、わざわざ法人税を減税しなければならないのでしょうか。

   しかも増税期間は、所得税で5年と10年の2案を示しながら、法人税については3年に限定までしています。

 庶民に所得税増税を押し付け、大企業には実質減税をおこなうという、あまりにも「逆立ち」したものになっていると言わざるを得ません。
 復興財源の確保をいうなら、まず、法人税減税や証券優遇税制の延長を中止すること、さらに不要不急の大型公共事業の中止や政党助成金の廃止などをおこなうべきです。

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