奮戦記
【11.08.10】財金委で締めくくり総括質疑、議運委理事懇で発言
衆院財務金融委員会で、民主、自民、公明の3党が合意した子ども手当の廃止は「国民への裏切り行為」と追及しました。
私は「3党だけで協議し結論を押し付けるやり方は国会の民主的運営をないがしろにするもの」と指摘しました。
その上で、民主党幹部が「廃止ではない」「理念は変わっていない」などと述べていることは事実に反すると批判。自民党幹事長や公明党政調会長が「廃止」を明言しており、民主党の文書(2007年)でも児童手当の特徴として家計への支援をあげて所得制限を行い、年齢などによって支給額も異なることを明記していることも紹介。3党合意の内容をみれば、現行の子ども手当の廃止は明らかだと主張しました。
また、支給額の減る世帯も少なくないと指摘。小宮山洋子厚生労働副大臣は「今の子ども手当は事実上廃止」と認めつつも、「基本的な考え方は変わっていない」と釈明しました。
私が「3党協議では保育所整備など子育て支援をどうするかという議論をした形跡がまったくない」とただしたのに対し、小宮山氏は答えられませんでした。
菅直人総理は、子ども手当の廃止などと引き換えに特例公債法案を通そうとしていることについて「きわめて重要な意義がある」と正当化しました。
私は、「子育ての問題を政局の取引材料にしてもて遊ぶことは許されない。公約違反、国民への裏切り行為だ」と批判しました。
赤字国債発行法案が財務金融委員会で民主、自民、公明の賛成で可決。日本共産党は反対
2011年度予算の財源となる赤字国債発行のための特例公債法案が、衆院財務金融委員会で、民主、自民、公明の賛成で可決されました。日本共産党は反対しました。
法案には子ども手当の廃止による歳出削減について補正予算で行うことも明記されました。
私は、採決に先立ち反対討論に立ち、「今年度予算は、大企業・大資産家に減税などの大盤振る舞いをする一方で、医療・介護・年金・福祉など社会保障の抑制と後退に踏み出している。このような予算を支えるために、過去最大規模の赤字国債を発行することに道理はない」と批判しました。
また、3党合意は、特例公債法案を通すために、子ども手当を廃止するなど国民生活関連予算をさらに削減するものになっていると指摘しました。
そのうえで「子育てにかかわる大問題を3党だけで協議し、結論を国民に押し付けるやり方は国会の民主的運営をないがしろにするものだ」と批判しました。
子ども手当を廃止し児童手当に戻したことは明らかであり、1万3千円の支給額が1万円に減額される世帯が少なくないなど子育て世帯に実質負担増を押し付けることになると指摘。自民、公明両党の要求に次々と屈し、子ども手当や高校授業料無償化などを後退させることは容認できないと述べ、「『国民の生活が第一』という理念はどこにいったのか。魂を売り渡したとしか言いようがない」と強調しました。
議運委理事会で発言――原発事故調査委員会の設置は慎重に検討を
衆院議院運営委員会の理事懇談会で、自民・公明両党などが提出した、福島原発事故調査委員会を国会に設置する法案の扱いについて協議しました。
同法案は、国会議員30人からなる両院合同特別委員会を設置し、有識者による事故調査委員会の報告を受けて、事故防止対策を議論するという内容のものです。
私は、第三者機関設置の必要性は理解するが、二院制のもとで衆参両院合同で調査会を設置することにそもそも無理があると指摘しました。
さらに、少数会派に委員配分がないことは極めて重大であり、他の委員会との関係をどうするのか、調査委員会は公正・中立な人事が確保できるのかなど、さまざまな問題があると指摘しました。
過去に社会保障両院協議会がとん挫した経過にもふれ、慎重な検討が必要だと強調しました。
民主党は、これから議論を始めるところだと表明しました。
川端達夫委員長は、いろいろな議論があり、衆参両院にわたるものなので引き続き協議していくことにするとまとめました。