奮戦記
【11.08.08】子ども手当「廃止ではない」は苦しい弁明
民主、自民、公明3党が2012年度からの子ども手当廃止で合意しました。
しかし、民主党の玄葉光一郎政調会長は、子ども手当に関する党の合同会議に出席し、「誤解がある。児童手当法を活用しながら、新しい子ども手当をつくり上げる。基本的な考え方は変わっていない」と説明したそうです。
また、岡田克也幹事長も「掲げた理念は全く揺らいでいない」と強調しました。
これは、いかにも苦しい弁明です。
党内からも「ごまかしにすぎない」「二枚舌だ」との批判が出る始末です。
それは民主党が2007年につくった「児童手当と民主党の子ども手当の比較」という資料を見ても明らかです。
その資料によると、児童手当の目的は「家庭における生活の安定に寄与」することとされており「所得制限」があります。
これにたいして、子ども手当は「所得制限をなくし、すべての子どもに支給」すると書いています。
今回は、明確に「所得制限」を入れました。
民主党の見解から見ても、児童手当への回帰であることは明らかです。
手当の額については、どうでしょうか。
民主党の解説では、児童手当は「年齢や出生順位により金額が異なり」、子ども手当は「一人ひとりの子どもに着目。出生順位にかかわらず皆同額」としています。
今度の「3党合意」では、年齢や出生順位により金額が異なっています。
この点から見ても、子ども手当を廃止し児童手当に戻ったことは明らかです。
いくら口先で「新しい子ども手当」だとか、「理念は揺らいでいない」といっても、通用するものではありません。
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