奮戦記
【11.01.18】危険作業を派遣労働者に任せる国策会社でいいのか
政府が全額出資する「日本環境安全事業」(JESCO)は、PCB(ポリ塩化ビフェニール)を処理する会社で、全国に5カ所の事業所があります。
昨日、豊田事業所(愛知県豊田市)を調査しました。この事業所は、昨年11月19日に排気配管から、12月8日にポリタンクから、PCBを含む油を施設内に漏出させる事故を起こしました。
同社の説明では、事故対処をしたのが、本来責任を負うべきJESCOの正社員ではなく派遣社員でした。
その作業は、漏れていた液体をふき取り配管下にバケツを置いただけでした。まことに驚くべき事態です。
同事業所の説明によると、JESCOの正社員は31人、運転会社の作業員は137人。うち派遣社員が101人で、12もの派遣会社から派遣されています。
PCBは十分な知識と訓練を受けた人が管理すべきもので、職長まで派遣社員というのは重大な問題といわざるを得ません。
1日のうち正社員がいるのは日中の8時間だけで、残り16時間は日常的に派遣会社から派遣された作業員同士で指揮・監督を行っており、労働者派遣法上も問題です。
全国に5事業所のJESCOは、派遣社員が極端に多いという実態があり、PCBの処理方法も含めて処理のあり方を根本的に見直すべきではないでしょうか。
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