奮戦記
【09.06.13】臓器移植法案の討論・採決は、あまりにも拙速だ
15日(月曜)夕方、衆院議院運営委員会で臓器移植4法案の扱いが協議されます。与党は、16日(火曜)に討論をおこない直ちに採決することを求めています。これにたいして、民主党は2〜3日の間を置いて採決することを主張しています。
日本共産党は、拙速な討論・採決に反対し議論を尽くすことを求めています。
脳死臓器移植によってしか命を救うことが困難な疾患をかかえる患者を救う道をひらくことはたいへん重要な課題です。
しかし、臓器移植法は、人の生死に関わるきわめて重大な法律ですから、その改正は、十分な審議をつくし、正確な医学的知見を共通認識にし、問題点を解明し、国民的な議論をつくして合意を形成する努力が必要です。
この間、厚生労働委員会では、小委員会をふくめても21時間であり、委員会における審議は今国会になって2日間で計8時間にすぎません。
いわゆるA案は、脳死を一律に「人の死」とし、家族同意のみで臓器提供を可能とするもので、現行法体系を大きく転換するものとなっています。
そのうえに、B案、C案がだされ、さらに今国会の5月になって新たなD案が提出されました。
二日間8時間の審議で、各案の内容が深まり、国民にわかるようになったとはいえません。
審議のなかで、各案の問題点や矛盾点が噴出したばかりです。
厚生労働委員会でさらに審議をつくすのがスジです。
それを、いきなり本会議で討論・採決してしまうというのは、きわめて無責任だといわねばなりません。
こういうやりかたは、臓器移植に対する国民の理解や前向きの認識を築いていくうえでマイナスに作用することにもなりかねません。
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