奮戦記
【08.12.10】大分キヤノン──申し入れた労働者に対する会社側の対応は許せない
キヤノンの子会社「大分キヤノン」や「大分キヤノンマテリアル」の工場では、非正規雇用で働くおよそ1100人を削減する計画が発表され、批判が強まっています。
今日のニュースによると、働いていた請負会社の労働者が大分県国東市にある大分キヤノンの本社にたいし、期間社員として優先的に採用することなどを申し入れました。
申し入れは、非正規雇用の労働者たちが、雇用契約の打ち切りを告げられたことを受けて行われたものです。
ところが、NHKのニュースで報道された会社側の態度が、あまりにも高圧的なので驚きました。
労働者の申し入れの文書を、「受け取れません」と言って冷たく拒否し、請負会社に行くように求めたのです。
これは、あまりにも理不尽です。大分キヤノンが生産を減らしたから、請負会社の労働者が職を失ったのですから。
親会社のキヤノン広報は「大分キヤノンでは適宜生産調整をしている。景気悪化で派遣・請負会社に減産を伝えているが、その会社がどういう雇用調整をしているかは把握していない」と、人ごとのように話しています。
昨日、御手洗氏は「(報道された内容には)かなり誤解がある」と述べました。
そのうえで、自分で説明することは避け、会見後にキヤノン広報部を通じて「請負会社には生産台数ベースで発注しており、人員は把握、指示していない。労働者派遣法では請負先に雇用面で指示することは禁止されており、キヤノンが従業員の削減を決めたのではない」などと説明したそうです。
労働者のなかには、12月10日付けで請負会社から雇用契約の打ち切りを告げられ、会社の寮からも退去するよう求められている人もいます。
申し入れでは、一定の期間で雇用される「期間社員」をあらためて募集する場合は、契約を打ち切られた労働者を優先的に採用することや、仕事が見つかるまでの間、寮に住むことを認めることなどを求めています。
当然の要望ではないでしょうか。
キヤノンは、契約の打ち切りは請負会社がしたことだと説明していますが、その原因をつくったのは誰なのか、どこから見ても明らかではないでしょうか。
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