奮戦記
【08.12.02】流行語大賞に「蟹工船」「名ばかり管理職」「後期高齢者」
今年も、「流行語大賞」の時期になりました。
昨日、世相を反映した言葉を選ぶ「2008ユーキャン新語・流行語大賞」(「現代用語の基礎知識」選)が発表され、「トップテン」に、小説「蟹工船」(1929年発表)が入りました。
「蟹工船」は、日本共産党員作家の小林多喜二によるプロレタリア文学の代表作で、戦前の無権利な職場で酷使されながら、負けずにたたかう労働者群像が、格差・ワーキングプアなどの現代日本の社会問題と重なり、ブームとなった。──これが受賞理由となっています。
このほか、管理職の肩書だけで残業代などが支払われず実質は一般社員と同じ「名ばかり管理職」も入賞しました。
また、75歳以上のお年寄りの医療を差別して抑制し、新たな保険料負担を課すなど、今年四月に導入された「後期高齢者医療制度」で使われた「後期高齢者」という言葉も入賞しました。
「ムネオハウス」について取材がありました
最近、雑誌「ERIDAY」が、「2008年流行語大賞決定記念──あの流行語が生まれた理由」という企画を組み、私に質問を寄せてきました。
そのなかに、「“友好の家”が、現地で“ムネオハウス”と呼ばれていると知ったきっかけ、またそれを知ったとき、どう思われましたか?」というのがありました。
私は次のように答えました。
──「ムネオハウス」の情報は、日本共産党の道議会議員など北海道の関係者から寄せられました。私は、それを聞いたとたん、思わず笑ってしまいました。これほど端的に、利権構造を表現しているものはないと思ったからです。
鈴木議員は「現地の人はムネオハウスという英語を使わない。あれは佐々木議員のねつ造だ」などと反論しました。
しかし、ロシア語で「ムネオ・ドーム(家)」と言われていたのは明白な事実です。じっさい鈴木議員が、「親しみを込めて現地の人がネーミングしてくれた」と別の記者に答えているのです。「語るに落ちた」とはこのことです。
──2002年12月に、「ムネオハウス」が流行語大賞のトップテンに入賞したことは、私にとって生涯忘れられない思い出です。
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