奮戦記
【07.05.26】5000万件の年金記録ミスの解決示さず強行採決!
昨日の衆議院厚生労働委員会でおこなわれた強行採決は、ほんとうに許しがたいものです。
安倍首相が出席して審議がおこなわれたのに、5000万件にのぼる年金記録ミスが大問題になるなか、解決策の内容やメドについて何も出さず、質問にまともに答えないまま、質疑を打ちきったのです。
同委員会は、与野党間で採決など合意されていないもとで開会されました。
午後、安倍晋三首相が出席して質疑が行われましたが、安倍首相は年金記録ミスで「救済する特別立法について実現に努力していきたい」と表明し、柳沢伯夫厚労相は該当者の調査を行う考えを示しました。しかし、その詳細は明らかにしませんでした。
審議されている法案は、国が責任を負うべき年金業務を民間まかせにする社会保険庁の解体・民営化法案です。
日本共産党の高橋千鶴子議員は、解体・民間委託では年金の安定運営と個人情報保護を危うくすることにしかならないと指摘し、「これで国民の信頼を取り戻すことはできない。国民の情報と年金を民間企業に開放し、切り売りすることは許されない」とのべました。
野党議員は質問で「法案の問題は何ら解明されておらず、採決すべきではない」と重ねて求めましたが、自民党が質疑の打ち切り動議をいきなり提出したのです。
野党議員が委員長席に詰め寄り抗議し、桜田義孝委員長の声も聞こえないなかで、与党が一方的に起立して採決しました。
問題点を不問に付したままのこうした強行採決に、断固抗議するものです。