奮戦記
【07.03.05】質問を「東京新聞」が「刀剣協会に伝家の宝刀!?」と報道
私が3月1日、衆議院予算委員会・第4分科会でおこなった財団法人・日本美術刀剣保存協会(佐々淳行会長)の不正追及を、「東京新聞」が詳しく報道しました。〔写真〕
見出しは、「現職理事の指導違反27件、2業者57%申請、台帳なし」――「文科相、刀剣協会に伝家の宝刀!?『改善命令あり得る』」――「各省庁も注目する文科省の“腕力”」というものです。
日本美術刀剣保存協会は、刀剣などを審査、鑑定し、保存・特別保存、重要・特別重要などの指定を行っています。
特別重要などに指定されれば、価格が上がることもあり、インサイダー取引と疑われることのないよう厳正な行動が求められます。
2001年10月に、刀剣や刀装具の審査について、財団の役員、職員、親族は申請できないよう改善するようにと、文化庁から「改善・注意」を受けていました。ところが、その後も違反が繰り返されてきました。
「東京新聞」の記事はこう書いています。
「分科会では、佐々木氏がこうした経緯をふまえ『改善どころか(財団は)開き直ってしまう。重大な事態だ。踏み込んだ対応が必要ではないか』と迫ると、伊吹氏も『各党から同じ指摘を受けている。公益財団改革が言われているなか、国民の信頼を得ないといけない。いつまでも、こういうことを放っておけない』と応じた」と。
さらに、その後のやりとりを詳しく紹介しています。
文化庁によると、同協会は2001年11月から2007年1月までに、業務改善措置に反する審査を、重要・特別重要刀剣の審査で59件、保存・特別保存刀剣の審査で527件、行っていました。
現職理事も、理事就任日以前を除き27件にかかわっていました。
私は、2月26日付の同協会内部文書で「理事やその親族の申請を排除したりするのは弊害あって実利なし」などと開き直っていることを示し、「審査を行う者が申請し鑑定を行うということは、極めて不自然」と追及しました。
そのうえで、違反した者への厳正な処分とともに、審査内容の情報公開、審査基準見直しなどを求めました。
伊吹文明文部科学相は「調査を行い、おかしなところがあれば、指導・監督、命令などを行っていく」と答えました。