奮戦記
【06.05.29】大手銀行が6グループとも過去最高の利益を計上!
大手銀行6グループの3月期連結決算によると、6グループのすべてで過去最高の最終黒字を計上したそうです。
その結果、最終利益の合計は前年同期比で4・3倍の3兆1212億円に拡大、バブル期をも上回りました。
特に2006年3月期は、貸し倒れ引当金の「戻り益」が膨らんだことなどから、逆に3111億円の増益要因に転じました。
引当金の「戻り益」とは何でしょうか。――引当金とは、将来の損失を見込んで計上するものですから、各銀行は将来の不良債権の焦げ付きによる損失に備えて貸し倒れ引当金を計上していたのです。
「戻り益」とは、見込んでいた損失が起こらなかったり小規模で済んだとき、計上していた引当金を利益として戻したものです。
以前に内部留保として確保していた利益が、今回、おもてに現れたことになります。
銀行は、不良債権処理の名のもとで、中小企業に対する貸し渋り・貸しはがしをおこなってきました。
そして、庶民には預金金利を雀の涙ほどしかつけず、各種の手数料をどんどんつり上げ、サラ金と提携して消費者金融でもボロもうけをはかってきました。
政府は、「収益力向上」の名でそれをあおり、銀行に税金を30兆円も投入し(そのうち10兆円が戻らないことが確定)、銀行の利益だけを膨らませてきました。
――これだけの利益があるなら、国民に還元するのは当然ではないでしょうか。