厚生労働省が実施した派遣労働者に関するアンケート調査によりますと、派遣労働者の賃金は平均月額２０万６０００円だったことが分かりました。

　２００５年の事業所規模５人以上の平均給与総額は、月額３３万４９１０円ですから、派遣労働者の賃金は、平均賃金の３分の２という低い水準であることが浮き彫りになりました。

　実際には、アンケートにも答えない労働者のなかに、さらに低賃金の人々もいることが想定されます。

　派遣労働者で、賞与・一時金の支給があるのは、全体の約４割にとどまっています。

　この調査は、全国の派遣元事業所５０００か所から派遣された労働者１万５０００人を対象に昨年１０〜１１月に実施し、２９０８人から回答を得たものです。

　それによると、平均年収は２９１万７０００円で、給与形態も時間給制が半数を占め、月給制は３５％にとどまりました。

　諸手当については、賞与・一時金の支給がある人が３９・３％で、通勤手当を支給されている人も６９・８％にとどまっています。支給されている場合でも、実費相当分が支給されているものは６２・３％にとどまっています。

　「同一労働同一賃金」の原則から大きく外れた実態です。根本的な是正策が求められています。