奮戦記
【06.03.20】イラク戦争から3年―自衛隊は即時撤退せよ!
今日で、イラク戦争開戦から3年が経過しました。
昨日は、日本でも世界でも米軍を中心とするイラク駐留軍の撤退をもとめる平和行動がくり広げられました。
愛知県では、「憲法とくらしを守る春の大集会」が、名古屋市中区栄の久屋市民広場で開催され、若者、親子連れ、高齢者など約4千人が参加しました。
主催したのは、「憲法と平和を守る愛知の会」、「大増税に反対しくらしを守るネットワークあいち」、「県社会保障推進協議会」の3団体です。
日本共産党県委員会、社民党県連合などの代表、各団体・職場の代表が「イラク戦争は侵略戦争だ」「小泉内閣による憲法改悪や増税を許すな」「看護師を増やして安心安全の医療を」などと訴えました。
民間人の犠牲者3万人、米兵の死者2300人
イラクでは、昨年12月の連邦議会選挙後、宗派間の対立とテロが激化し、今月16日の議会初会合でも実質審議に入れず、30分で終わりました。
その一方で、米軍は「武装勢力の掃討」を理由にサマラで大規模空爆を行う作戦を始めました。事態は、いっそう悪化しています。
衝撃的だったのは、20日付の英紙「インディペンデント」が、開戦から3年が経過したイラク戦争を特集し、死亡した民間人3000人の名前を「忘れられた犠牲者」として掲載したことです。
同紙は、これまでどの公的機関も死者数を正式に確認していないとした上で、掲載した3000人は「最も控えめに見積もった数の10分の1にすぎない」としています。
つまり、イラクにおける民間人の犠牲者が控えめに見積もっても、3万人にのぼっているということになりますね。……これは大変な規模です。
そのうえ、アメリカ兵の死者も2300人を超えているのです。いったい、何のための犠牲でしょう。
アメリカの国民の約6割が「イラクでの戦争は間違いだった」と答え、ブッシュ大統領の支持率は30%台まで落ち込んでいます。
武力で「脅しあげて屈服させる」という力の政策が完全に破たんしているのです。
自衛隊は即時撤退すべきだ
日本政府は、国民の声におされて、4〜6月に2段階で陸上自衛隊を撤収する案を検討したそうです。
ところが麻生外務大臣は、その案を撤回し、陸上自衛隊のイラク撤収判断を先送りすると表明しました。
いったい、いつまで米ブッシュ大統領に追従するつもりでしょうか。
時事通信社の世論調査によりますと、「陸上・航空自衛隊ともに撤収すべき」が38.1%、「政府開発援助による支援に軸足を置く」が26.3%で、あわせると64.4%に達しています。
これにたいいて継続すべきと答えたのは、24%にすぎませんでした。
政府は直ちに自衛隊を撤退させ、米軍主導の無法な軍事占領支配を終わらせ、イラク国民の意思で、イラクの復興と国づくりをすすめるべきです。
その国づくりを、日本をはじめ国際社会が全体で応援する。――このことが強く求められているのではないでしょうか。