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奮戦記

【05.04.30】兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故を考える

写真 JR史上最悪の被害を出し、全国に衝撃を与えた兵庫県尼崎市の福知山線脱線事故から、明日で1週間となります。

 入院していた同県西宮市の女性が今日亡くなったため、死者は実に107人となり、重軽傷者は460人にのぼっています。<写真は尼崎市議会議員の義村たまみさんから送られてきました

 亡くなられた方とご遺族に心から哀悼の意を表するとともに、負傷された方々にお見舞いを申し上げます。

 事故の原因は、快速電車が制限時速を超えてカーブに進入したことによる「転倒脱線」との見方が強まっています。

写真 2度とこのような事故を起こさないため、事故を発生させた原因とその背景を徹底的に明らかにし責任を明確にするとともに、それを踏まえた万全の安全対策をとることがもとめられます。

 事故を起こした運転手は、過去にもミスを繰り返して会社の再教育を受けていたとも言われています。

 このことに関連して、国鉄労働組合西日本本部(上村隆志委員長)は、見解を明らかにしました。

写真 それによりますと、乗務員教育について、国民・利用者の命と財産を安全に運ぶ使命を持つ以上、ミスや事故を起こした事実に基づき、再発防止のために教育をおこなう必要があると強調しています。

 ただし再教育のあり方について、会社と交渉をくり返してきたが、再発防止のために引き続き改善を求めていくと表明しています。

 そのさい、2002年6月に作成した「見せしめ的乗務停止をやめ、気持ちよく安全運転・サービスをするために」をもとに次の2点を提案してます。

 ひとつは、一部にある「責任追及」型を絶滅し、「原因追及」に力点をおくこと。
 ふたつは、事実は事実としていえる風通しのよい職場風土をつくること。

写真 さらに、技術力維持・向上策の一環として、若い社員、経験不足の社員に対する現場での教育に重点をおくことを強調しています。

 最後に、JR西日本の使命は「安全第一」であり、再発防止対策は、社員が納得して受け入れられなければ何にもならないと指摘しています。

 企業の社会的責任を果たすためには労働組合のチェック体制が必要であり、全組合が参加する「労使安全会議」で具体化をはかることを要求しています。

 「しんぶん赤旗」によると、JR福知山線脱線事故の現場に設置されていなかった列車の速度超過を防ぐ新型列車自動停止装置(ATS―P)について、JR西日本は設置工事費を2001年度から激減させていたそうです。

 これが地上設備の整備遅れにつながり、事故現場で速度超過が防げなかった大きな要因になっています。経営陣の安全軽視体質があらためて問われています。



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