奮戦記
【05.02.28】予算委で都市農業、財金委で増税と郵政問題の質問
今日は、予算委員会の分科会で３０分。財務金融委員会で１時間の質問をしました。
１日に２回質問するのは、なかなかたいへんです。
予算委員会の分科会（農林水産・環境）では、清水市と静岡市が合併して政令市になって発生する宅地並み課税の問題をとりあげました。
財務金融委員会では、今回の住民税の６５歳以上の非課税措置の廃止、昨年決められた公的年金等控除、老年者控除など、お年寄りへの増税問題をとりあげました。
防災無線は、「“１市１波”にこだわらず、それぞれの実情に応じたかたちで対応する」と、総務省が答弁
それに先だって、総務省に防災無線の問題でただしました。昨年３月に、岐阜県下呂町を中心に５つの町村が合併して下呂市が誕生しました。
以前の５つの町村には、それぞれに同報無線を設置していました。時報、広報、行事紹介、災害広報などなど、住民生活には無くてはならないものとなっていたのです。各集落ごとに屋外スピーカの鉄塔がつくられ、各戸には受信機が設置されています。
ところが、合併で新しい下呂市が誕生したら、総務省から「１市１波」が原則だから、同報無線の周波数を統合するようにと言われました。
そのため、本庁のセンターから各戸の受信機まですべてを整備し直すこととなりました。国庫補助や県支出はあるが、その予算は膨大です。
私は、国によって事実上押しつけられて合併したこと、広域の山間地域であることなどを考慮して、柔軟に対応すべきだと主張しました。
これにたいして、総務省は、必ずしも「１市１波」にこだわらず、それぞれの実情に応じたかたちで対応すると答弁しました。
静岡市の「宅地並み課税」で質問しました
清水市と旧静岡市が合併して新しい静岡市になり、政令市になると市街化区域内の農地にたいして、宅地並み課税が適用されます。
その対象になる農家の戸数と面積をきくと、３４９７戸、８０８ヘクタールという膨大な数にのぼります。
宅地並み課税がそのまま適用されると、税収はどうなるのでしょうか。たいへんな額です。
「これでは農業はやっていけない」という声があがるのは、当然です。
私は、この問題をとりあげました。――急に都市化が進んだわけでも、地価が上がったわけでもありません。いつもと同じような条件のもとで農業をやっています。
ただ行政が勝手に合併して政令市になっただけなのに、３倍から７倍の固定資産税になるのはおかしいではないか、とききました。
これにたいして、島村大臣は「合併によっただけで奈落の底に突き落とされるような農家の気持ちはわかる」といいながら、「原則として宅地並み課税はやむを得ないが、定規でひっぱったようなやり方でなく配慮が必要」と述べました。
生産緑地を都市計画にきちんと位置づけることが必要です。私は、「生産緑地」の指定条件を「５００�岼幣紂廚箸靴討い襪里蓮�厳しすぎる。たとえば、「３００�岼幣紂廚飽�き下げることを検討すべきではないでしょうか、とききました。
これにたいして農水大臣は、それもふくめて「今後検討する」とのべました。
財金委では、高齢者への増税問題と郵政民営化問題を追及しました
私は、今日の衆院財務金融委員会で、05年度予算案に盛り込まれた高齢者への住民税非課税措置の廃止を取り上げました。
高齢者が課税対象に代わることで、国保料、介護保険料などが連動し負担が雪だるま式に増える問題を指摘しました。
そのさい私は、名古屋市の高齢者のモデル試算を紹介しました。
夫が年収260万円、妻が基礎年金の世帯では、所得税、住民税、国保料、介護保険料、敬老パスで、年間23万1180円もの負担増（約3倍)になります。また、単身高齢者でも年4.1万円から16万円へと4倍にもなります。
これに対し谷垣財務大臣は連鎖的な負担増について「結果的にありうること｣と認めながらも、「保険料がどうなるかは厚生労働省に検討してもらいたい」とのべ実態も調べずに負担増を強行しようとしていることが明らかになりました。
私は、「影響を調べもせず他省庁まかせにして、増税を強行するなど許せない」と主張しました。
政府は、高齢者優遇措置について「経済的稼得力の減退」（若い世代に比べて所得を得る力が劣ること）を根拠に、50年近く続けてきました。
それを「世代間の不公平是正」を理由に廃止しようとしています。
私は、「高齢者の状況は変わっていないのに、今になって171億円の増収のために増税を押し付けるのは理不尽」と批判しました。
谷垣財務大臣は優遇措置廃止の理由について、まともに答えられませんでした。
また定率減税の縮小によって公立保育園の保育料が増額される問題で、私は、保育料算定の基礎となる「徴収金基準額表」の改正を求めました。
これにたいして厚生労働省の伍藤忠春雇用均等・児童局長は、「その趣旨を踏まえて、適切に対応したい」と答えました。
――郵政民営化の論戦については、また別の機会に報告しましょう。
