奮戦記
【05.01.22】小泉首相の施政方針には本会議全体がしらけました
昨日から第162通常国会がはじまり、小泉首相の施政方針演説がおこなわれました。
しかしこれには、衆議院本会議全体にしらけたムードがただよいました。
力が入ったのは「郵政民営化」のところだけでしたが、与党席からは拍手ひとつ聞こえないのです。
いや、拍手はありました。自民党の武部幹事長ただひとり。……本会議場に座っていて、私は、政権末期の雰囲気を感じました。
施政方針演説では、定率減税の半減、介護保険制度・障害者福祉の大改悪など、大増税や社会福祉関連の負担増など、国民生活を苦しめる政策を次々と打ち出しました。
また、きわめて重大なのは憲法改訂にふれたことです。
施政方針演説や所信表明演説としては、改憲についてふれたのは初めてのことです。
たとえば、小泉首相は「戦後六十年を迎える中、憲法の見直しに関する論議が与野党で行われている」と、自民・民主両党が改憲に向けて競いあっていることについてふれ、「新しい時代の憲法の在り方について、大いに議論を深める時期」とのべ、改憲のための議論をあおりました。
しかし、こんな演説を時の政府がおこなうのは、憲法99条で政府に義務づけられている「憲法尊重擁護義務」を真っ向から踏みにじるものではないでしょうか。