奮戦記
【05.01.09】銀行の視覚障害者対応ATMが2630カ所増えました
「しんぶん赤旗」(1月7日付)でも報道しましたが、視覚障害者対応ATMの設置が前進していることが金融庁の報告でわかりました。
5月から10月までのあいだに、視覚障害者対応ATMの設置数が、都銀(5行)で1530カ所、地銀で790カ所、第2地銀では310カ所、あわせて2630カ所増えました。
銀行のATM(現金自動預払機)は、画面をみて指で触れて操作するタッチパネル式のものがほとんどです。そのため、視覚障害者や手が震えてしまう障害者には使えません。
「もっと銀行のATMを利用しやすいものに」という障害者の願いにこたえ、私は、昨年の4月20日、財務金融委員会の参考人として出席した全銀協の三木繁光会長(現在は副会長)に質問しました。
ほとんどの郵便局では、テンキー受話器式操作機が設置されているのに、銀行はかなり遅れていたのです。
三木会長は「その方向で取り組みを強化していきたい」「協会としても検討会をつくり、各行を後押ししたい」と答えていました。
5月26日、財務金融委員会では竹中大臣に質問しました。
大臣は、「当然望まれる方向であり、銀行にはしっかりとりくんでもらいたい。政府もそのとりくみを押していく」と答弁しました。
その後、金融庁は「金融機関との意見交換の場において、ATMの新設・更新に際し、視覚障害者を含めた障害者が利用しやすいATMの設置について要望があること等を念頭に置くように要請している」と説明していました。
東京視力障害者の生活と権利を守る会の山城完治事務局長は、次のように述べています。
――「5カ月でこんなに増えるなんて、銀行のとりくみを推す、との大臣の発言を引き出したからでしょう。障害者にとって、社会参加の促進は、大きな課題です。引き続きATMまでの点字ブロックの設置や行員の代筆問題も追求してほしい」と話しています(「しんぶん赤旗」1月7日)
今後とも、障害者の要望に添って少しでも金融機関の改善をはかるよう要請していきたいと思います。