奮戦記
【04.03.30】本人が知らない間に勝手に口座つくっていいの？
今日は、財務金融委員会で質問しました。テーマは、信金・信組の乱脈融資問題についてです。
甲府信金では、融資をおこなうさい、あるいは預金口座を開設するさいに、本人確認をおこたってトラブルになる事例が相次いでいます。
そのなかには、支店長が第三者と共謀して迂回融資した疑いのある事案もあります。
今日、集中的にとりあげたのは、山梨県甲府市に住む古屋嗣雄（ツグオ）さん、芳子さん親子の事例です。
事件が始まったのは１９９５年（平成７年）のことです。
当時ツグオさんは７４歳でした（現在８１歳）。長いあいだ、地元で「スーパー」を営んでいました。
このスーパーは、隣接する長屋で店舗を４軒貸していました。
そこへ当時、娘の芳子さんがつき合っていた造園業を営む社長（Ｎさんという）が、スーパーと長屋を解体してビルに建て替える話しを持ち込んできたのです。
ツグオさんは、建て替えのための書類だというＮ社長の言葉を信じて、言われるままに、たくさんの白紙の書類に署名、捺印をしました。
この書類が後々一連の不正融資に使われることになるのです。
Ｎ社長は、ツグオさんに無断で、勝手に預金口座を開設したのです。
私は、資料を配布しました。Ｎ社長がつくった預金口座の取引明細書です。甲府信金塩山支店が発行しました。
名前の欄を見ると、フルヤツギオとなっています。
古屋さんの名前はツグオなんです。これだけでも、第三者がつくったことが分かります。本人がつくった口座なら名前を間違うはずがないからです。
この仮名の預金口座が一連の不正融資に使われました。
スーパーの建て替え話は実行されませんでしたが、融資は、「店舗・借家解体資金」として、１９９６年（平成８年）９月２日に実行されました。
１２００万円の融資申込書を見ると、職業欄に「�襪泙襪い疎緝宗廚箸△蠅泙垢�、正しくは「�觚轍鮎ε溝緝宗廚任后�
これも、本人が書いたのなら、絶対に間違うはずのない部分です。
また「融資申込書」の題字の下に「専決」の文字があります。つまりＵ支店長が支店長専決で実行した融資です。
本人確認もしないで勝手に口座をつくり融資をする。その融資した金は、Ｎ社長が自分の会社の資金として使ってしまっているのです。
これは、法令やガイドラインに違反していることは、明々白々です。
私は、金融庁としてきちんと調査をし是正すべきだと追及しました。
竹中大臣は、“一般論として、法令違反があれば調査のうえただします”と答えました。
