奮戦記
【04.03.07】監督不行き届きではすまない佐藤前議員の詐取事件
今日、佐藤観樹前議員が逮捕されました。
その直前、佐藤前議員は初めてこの問題について記者会見を行いました。
そしてこう述べました。――「実際には第2秘書の給与がほとんど全額、私の事務所で使われていたことについては、私の監督不行き届きで、国民に心からおわび申し上げる」。
これは、公設第2秘書の給与が秘書本人に渡らず、流用されていたことを認め謝罪したものですが、どうも釈然としませんね。
民主党の佐藤観樹衆院議員の疑惑は、勤務実態のない元公設秘書の女性が「名義貸し」を行い、秘書給与を事務所側が流用したというものです。
これは2月に詐欺で有罪が確定した社民党の辻元清美元衆院議員とほとんど同様のケースです。
しかし佐藤氏は、1993年、細川内閣に社会党から自治大臣として入閣しました。
政治資金の所管大臣をした経歴からも、ことの重大性を十分認識していたに違いありません。
ですから不注意とか監督不行き届きなどですますことはできません。むしろいっそう悪質です。
民主党は、この間、衆院議員三人の運動員が公選法違反で起訴された事件や、学歴詐称で除籍された古賀潤一郎衆院議員の問題など不祥事が相次いでいます。
しかし、民主党は古賀氏を除籍処分にしたものの、議員辞職は勧告していません。
野党第一党として、有権者の政治不信をさらに招きかねない今回の秘書給与疑惑についても、党として徹底した調査を行い、真相を解明することが求められます。
社民党の辻元清美氏の事件や、民主党としても山本譲司氏の事件があったのですから、自浄作用を発揮する機会はいくらでもあったはずです。
民主党としても、それぞれの秘書の実態がどうなっていたのか、きちんと調べておく責任はあったのではないでしょうか。
その意味で、党としての責任はまぬがれません。